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固定資産税はだいたいいくら?計算方法と目安を解説

毎年4月から6月ごろ、自宅や土地を持つ方のもとには市区町村から固定資産税の納税通知書が届きます。通知書に書かれた「固定資産税評価額」や「課税標準額」の意味が分からないまま、請求された税額だけを見て支払っている方は少なくありません。

固定資産税は、固定資産税評価額をもとに算出した課税標準額に、標準税率1.4%を掛けて計算します。住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用され、課税標準額が最大6分の1まで軽減されます(2026年9月時点)。

本記事では、固定資産税の計算方法とだいたいの目安額、軽減措置の内容、不動産売却時に関わる精算の仕組みまでを解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 自宅の固定資産税がだいたいいくらになるのか把握しておきたいが、売却は決めておらずまず目安を知りたい方
  • 営業電話を受けたくないため個人情報を伝えず、スマホだけで計算方法と概算を確認したい方
  • 将来の住み替えに備えて税負担の目安を知っておきたいが、査定依頼にはまだ抵抗がある方

固定資産税はだいたいいくら?不動産の評価額から見る目安

固定資産税がだいたいいくらになるかは、土地と家屋それぞれの固定資産税評価額によって決まります。評価額は市区町村が3年ごとに見直す「評価替え」で決定され、土地は公示地価の7割程度、家屋は再建築にかかる費用から経年の劣化分を差し引いた金額が目安とされています。

固定資産はいくらになるかを大まかにつかみたいときは、不動産売却を前提とした査定価格ではなく、納税通知書に記載された評価額を確認するのが近道です。評価額が分かれば、税率を掛けるだけでおおよその年額が分かります。

納税通知書の「価格」欄に記載されている数字が固定資産税評価額です。見当がつかないときは、まずここを確認してください。

土地と家屋で異なる固定資産税の計算方法|課税標準額と税率

固定資産税の基本的な計算式は「課税標準額×1.4%(標準税率)」です。ただし課税標準額は評価額そのものではなく、土地と家屋で異なる調整を経てから算出します。

土地の課税標準額の求め方

住宅が建っている土地には住宅用地の特例が適用され、200平方メートル以下の部分(小規模住宅用地)は評価額の6分の1、200平方メートルを超える部分は3分の1まで課税標準額が圧縮されます。更地のまま所有している土地にはこの特例が適用されないため、同じ評価額でも税額が大きく変わります。更地の扱いについては更地とは?固定資産税と売却相場の違いで解説しています。

家屋の課税標準額の求め方

家屋は再建築価格に「経年減点補正率」などを掛けて評価額(原則として課税標準額と同額)を求めます。築年数が経つほど補正率が下がるため、同じ建物でも新築時より税額は徐々に減っていきます。ただし評価額がゼロになることはなく、古い木造住宅でも一定額の課税は続きます。

土地と家屋は別々に計算してから合算します。どちらか一方だけで判断しないよう注意してください。

戸建て・マンション・土地別に見る固定資産税の目安額

戸建て住宅の固定資産税はいくらになるのか、評価額を仮定した試算で確認します。マンションは敷地権の持分に応じて土地評価額が按分される点が戸建てと異なります。

固定資産税評価額別の試算例(200平方メートル以下の住宅用地、標準税率1.4%)
物件のタイプ土地評価額家屋評価額固定資産税の目安(年間)
戸建て(土地60坪=約200平方メートル未満想定)1,500万円1,000万円約17.5万円
戸建て(土地が広めの想定)3,000万円1,500万円約28万円
マンション(敷地権按分後)500万円2,000万円約29.2万円

出典:総務省「固定資産税」の税率・軽減措置をもとにした試算例(2026年9月時点)

マンションは土地の持分が小さい分だけ住宅用地特例の恩恵も小さく、建物部分の税額の比重が戸建てより大きくなる傾向があります。一戸建ての固定資産税については一戸建ての固定資産税はいくら?計算方法と平均額をわかりやすく解説で解説しています。

上の表はあくまで試算例です。実際の税額は評価額や自治体の状況で変わるため、納税通知書の数字を優先してください。

住宅用地の軽減措置で固定資産税はどれくらい下がるか

固定資産税には土地と家屋それぞれに軽減措置があり、適用の有無で税額が数倍変わることもあります。

小規模住宅用地の特例

住宅1戸あたり200平方メートルまでの部分は課税標準額が評価額の6分の1に圧縮されます。200平方メートルを超える部分は3分の1です。この特例は住宅が建っていることが条件で、建物を取り壊して更地にすると適用が外れ、翌年以降の土地の固定資産税が跳ね上がります。

新築住宅の軽減措置

新築住宅は床面積120平方メートルまでの部分について、新築後3年間(3階建て以上の耐火・準耐火住宅は5年間)、家屋の固定資産税額が2分の1に軽減されます。軽減期間が終わると税額が本来の水準に戻るため、購入から数年後に納税通知書の金額が上がったと感じる方もいます。

新築軽減は期限付きです。終了時期をあらかじめ確認しておくと、税額の変化に驚かずに済みます。

納税通知書で確認する固定資産税の時期と支払い方法

固定資産税は毎年1月1日時点で不動産を所有している人に、その年の1年分がまとめて課税されます。年の途中で売却しても、課税自体は1月1日時点の所有者である売主に対して行われる点に注意が必要です。

納税通知書はおおむね4月から6月に自治体から送付され、年4回の分割納付か一括納付のいずれかを選べます。滞納すると延滞金が発生し、長期化すると不動産の差し押さえに至る可能性もあります。

一括納付でも分割納付でも年税額は変わりません。手元の資金計画に合わせて選んでください。

不動産売却時に必要な固定資産税の精算と手取りへの影響

固定資産税は1月1日時点の所有者に全額課税されるため、年の途中で不動産を売却すると、引き渡し日を境に買主負担分を日割りで精算するのが実務上の慣行です。これは法律上の義務ではなく売買契約の取り決めによるもので、精算金は売買代金の一部として扱われます。

不動産を売却したとき、手取り額は売却代金から税金と諸費用を差し引いた金額になります。譲渡所得税(長期譲渡で20.315%、短期譲渡で39.63%)は、売却代金そのものに課税されるのではなく、売却代金から取得費と譲渡費用(および特別控除額)を差し引いた「譲渡所得」に対して課税されます。仲介手数料や固定資産税の精算分も主な差し引き項目です。

手元に残る 約75%
税金
諸費用

※3000万円で売却・長期譲渡・特別控除適用なしの場合で、取得費が不明なため概算取得費(売却代金の5%)を用いて譲渡所得税を試算した概算例(2026年9月時点)

3000万円で売却した場合、取得費が不明なため概算取得費(売却代金の5%)を用いて譲渡所得税を試算すると、税金と仲介手数料などの諸費用を差し引いた後に手元に残る金額は、売却代金のおおよそ75%が目安です。実際の取得費が判明している場合や特例の適用状況によって税金分の割合は変わるため、あくまで概算として読んでください。不動産売却にかかる税金・費用の全体像は不動産売却の完全ガイド|流れ・費用・税金と高く売るコツで解説しています。

固定資産税の精算額は契約書に明記されます。引き渡し日の設定次第で金額が変わるため、事前に確認してください。

よくある質問

固定資産税はいつからいつまで払う必要がありますか

不動産を所有している限り、毎年1月1日時点の所有者に対して1年分が課税されます。所有権を手放すまで納税義務は続きます。

固定資産税評価額と売却価格は同じ金額になりますか

一致しません。固定資産税評価額は時価のおおよそ7割程度を目安に算出されており、実際の売却価格は市場の需要や立地によって変動します。売却価格の目安を知りたい場合は、評価額とは別に不動産の査定で確認する必要があります。

固定資産税を滞納するとどうなりますか

納期限を過ぎると延滞金が発生し、滞納が長期化すると財産の差し押さえに至ることがあります。支払いが難しい場合は早めに市区町村の窓口に相談することが大切です。

空き家のまま放置していても固定資産税はかかりますか

かかります。さらに「特定空家等」に指定された建物について市区町村長から勧告を受けると、翌年度の賦課期日(1月1日)から住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が増額される場合があります。指定の時点ではなく勧告を受けた翌年度から特例が外れる点に注意が必要です。

固定資産がだいたいいくらになるか自分で目安を知る方法はありますか

最も確実なのは納税通知書の評価額を確認することですが、不動産売却を見据えて相場観を持ちたい場合は、個人情報を伝えずに価格の目安を知れる匿名査定を使う方法もあります。匿名査定と一括査定の違いは匿名査定と一括査定の違い|営業電話なしで相場を知る使い分けで解説しています。

固定資産税はだいたいいくらかを把握して今後の判断に備える

固定資産税は、固定資産税評価額に基づく課税標準額に標準税率1.4%を掛けて算出され、住宅用地の特例や新築住宅の軽減措置が適用されると実際の負担はさらに下がります。土地と家屋で計算の仕組みが異なる点、売却時には日割り精算が発生する点を押さえておくと、税額の見通しが立てやすくなります。より詳しい計算方法や平均額については家と土地の固定資産税はいくら?計算方法と平均額・軽減措置を解説や固定資産税はいくら?不動産売却前に知る目安と計算法でも解説しています。ぜひ本記事の計算方法と目安を参考に、ご自身の固定資産税の負担を確認してください。

出典

  • 総務省「固定資産税」
  • 総務省「固定資産税等について」
  • 国土交通省「住宅用地の特例措置に関する資料」
  • 岩手県宮古市「住宅用地特例の見直し」
  • 国税庁「土地や建物を売ったとき(譲渡所得税の税率)」
  • 国税庁 No.1440「譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」
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