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一戸建ての固定資産税はいくら?計算方法と平均額をわかりやすく解説

築30年の一戸建てを所有していると、毎年4月から6月ごろに届く固定資産税の納税通知書を見ても、周りの家と比べて自分の家の税額が高いのか安いのか分からないまま封筒を開けています。地方税法では、固定資産税は固定資産税評価額に標準税率1.4%を掛けて算出し、都市計画区域内の土地・建物にはさらに都市計画税(上限0.3%)が上乗せされます(2026年9月時点)。

一戸建てにかかる固定資産税は、土地と建物それぞれの評価額によって金額が変わるため、同じ地域でも数万円単位の差が出ます。新築時には建物部分の税額が最長5年間半分になる軽減措置がありますが、築後3〜5年ほどでその適用が終わり、税額が上がったように感じる一戸建ても少なくありません。

本記事では、一戸建ての固定資産税の計算方法と平均額の目安、軽減措置の仕組みを解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 築30年の一戸建てを所有し、売却は未定のまま固定資産税の平均額だけをスマホで調べている48歳の方
  • 土地と建物でどちらの評価額が高いのか分からず、営業電話を受けずに計算方法を確認したいという方
  • 軽減措置の対象から外れる時期が近い気がして、今のうちに目安の金額を把握しておきたいという方

一戸建ての固定資産税はいくら?平均額の目安

一戸建ての固定資産税は、土地と建物それぞれの固定資産税評価額を合計し、そこに標準税率1.4%を掛けて算出します。都市計画区域内にある一戸建てでは、さらに都市計画税(上限0.3%)が上乗せされるため、合計で評価額の最大1.7%程度が毎年の税負担になります。

評価額は土地・建物とも時価そのものではなく、国の基準にもとづいて算定された金額です。目安として、土地の評価額は地価公示価格の7割程度、建物の評価額は建築費の5〜7割程度になることが多いとされています。たとえば土地の評価額が1,000万円、建物の評価額が500万円で、敷地が200㎡以下の小規模住宅用地に該当する一戸建てであれば、土地の課税標準額は固定資産税で評価額の6分の1の166万円程度、都市計画税で評価額の3分の1の333万円程度まで軽減されます。この結果、土地にかかる固定資産税は2.3万円程度、建物にかかる固定資産税(軽減措置の適用がない場合)は500万円×1.4%で7万円程度となり、合計すると固定資産税は年間9万円台、都市計画税を含めると11万円台になる計算です。

一戸建ての固定資産税がいくらになるかは、所在地の評価額や軽減措置の適用状況によって大きく変わるため、同じ一軒家でも固定資産税がいくらかは一軒ごとに異なります。固定資産税いくら一戸建て平均という形で検索しても、全国一律の数字は出てきません。まずは自分の家の固定資産税評価額を確認することが、平均額との比較より実益があります。

評価額別の固定資産税シミュレーション(2026年9月時点)
土地の評価額建物の評価額評価額合計固定資産税都市計画税合計
700万円300万円1,000万円5.8万円1.6万円7.4万円
1,000万円500万円1,500万円9.3万円2.5万円11.8万円
1,300万円700万円2,000万円12.8万円3.4万円16.2万円

出典:総務省「固定資産税」の税率および「住宅用地に対する課税標準の特例」をもとに作成(2026年9月時点)。敷地200㎡以下の小規模住宅用地に該当する場合を想定し、土地分の課税標準額を固定資産税で評価額の6分の1、都市計画税で3分の1に軽減して計算しています。建物には新築住宅の軽減措置は適用していません。

表の数字はあくまで計算例です。実際の評価額は納税通知書に同封される課税明細書で確認してください。

土地と建物で分かる一戸建ての固定資産税の計算方法

土地の固定資産税評価額の決まり方

土地の固定資産税評価額は、固定資産税路線価や標準地の価格をもとに、各市町村が固定資産評価基準に従って算定します。公表されている国税庁の路線価(相続税路線価)とは別の基準で決められており、一般的に地価公示価格の7割程度が目安とされます。評価額は3年に1回の評価替えで見直されるため、同じ土地でも年によって税額が変動します。

建物の固定資産税評価額の決まり方

建物の固定資産税評価額は、同じ建物を今建て直した場合の費用(再建築価格)を基準に、築年数に応じた経年減点補正率を掛けて算定します。木造の一戸建ては経年による減価の割合が比較的大きく、築年数が進むほど建物部分の評価額は下がっていきます。ただし評価額がゼロになることはなく、一定の下限で推移します。

土地と建物の評価額は別々の書類に記載されるため、両方を合計して初めて正しい税額が分かります。

新築一戸建てに使える固定資産税の軽減措置と適用期間

土地の軽減措置(小規模住宅用地の特例)

一戸建てが建っている住宅用地のうち、200㎡以下の部分は「小規模住宅用地」として固定資産税の課税標準額が6分の1に、都市計画税の課税標準額が3分の1に軽減されます。200㎡を超える部分は「一般住宅用地」として、それぞれ3分の1、3分の2の軽減になります。この特例は建物が建っていることが前提のため、建物を取り壊して更地にすると適用がなくなり、土地の税額が急に上がる点は更地にしたときの固定資産税と売却相場の違いで解説しています。

建物の軽減措置(新築住宅の減額)

新築一戸建てで一定の条件を満たす場合、床面積120㎡までの部分について建物の固定資産税額が2分の1に軽減されます。適用期間は一般の住宅で3年間、長期優良住宅の認定を受けた住宅では5年間です。この期間が終わると建物部分の税額は元の水準に戻るため、軽減措置が切れるタイミングで通知書の金額が上がったと感じる一戸建てが多く見られます。なお、この軽減措置自体は時限立法として定められており、対象となる新築年月日の上限は税制改正のたびに延長されてきました。適用対象になるかどうかは、最新の地方税法の規定を確認してください。

軽減措置の適用条件は細かく定められているため、適用の有無は納税通知書の明細欄で確認してください。

築30年を超えた一戸建ての固定資産税はどう変わるか

築30年の一戸建てでは、新築時の軽減措置はすでに終了しており、建物部分の評価額は経年減点補正率によって下がり続けているため、建物の税額は新築時より下がっている一戸建てがほとんどです。一方で土地の評価額は建物の老朽化とは関係なく、評価替えのたびに地域の価格動向を反映して見直されます。

注意したいのは、建物を使わず空き家のまま放置した場合です。老朽化が進んで倒壊の危険があると判断されると、自治体から特定空家に指定される場合があり、さらに市町村長から除却や修繕などの勧告を受けると、住宅用地の軽減特例が外れて土地の固定資産税が跳ね上がる仕組みです。詳しい条件は特定空家に指定されたときの固定資産税への影響で解説しています。

空き家にする予定があるなら、特定空家の指定基準を先に確認しておくと税額の急増を避けやすくなります。

自分で確認できる一戸建ての固定資産税評価額の調べ方

固定資産税評価額は、毎年送られてくる納税通知書に同封された課税明細書で確認できます。手元に通知書がない場合は、不動産がある市町村の役所窓口で固定資産税評価証明書を取得するか、固定資産課税台帳を縦覧・閲覧する方法もあります。土地と建物の評価額が別々に記載されているため、どちらが高いかもその場で分かります。

評価額の確認方法や、評価額が売却時にどう関係するかは固定資産税評価額の確認方法と売却時の関係で解説しています。

通知書を処分してしまった方は、役所窓口での証明書取得が確実です。本人確認書類を忘れずに持参してください。

固定資産税を踏まえた一戸建ての売却相場の調べ方

固定資産税評価額は税金を算定するための金額であり、実際に売れる価格(実勢価格)とは別物です。評価額は実勢価格の7割程度が目安とされるため、評価額をそのまま売却相場だと考えると実際の相場より低く見積もってしまいます。下の図は、評価額1,500万円(土地1,000万円・建物500万円、都市計画区域内、敷地200㎡以下の小規模住宅用地)の一戸建てを例にした、年間の税負担の内訳です。

土地分の固定資産税 約20%
建物分の固定資産税 約59%
都市計画税 約21%

※評価額1,500万円(土地1,000万円・建物500万円)の一戸建てを例に、小規模住宅用地の特例を適用した年間税負担の内訳例です(2026年9月時点)。

このとおり、住宅用地の軽減特例が適用されると土地分の税負担は大きく下がり、建物分の比重のほうが大きくなるケースもあります。建物が古くなって評価額が下がっても、税額がゼロに近づくわけではありません。

自分の一戸建てがいくらで売れるのかを知りたい場合、不動産会社に個人情報を伝えて訪問査定を受ける前に、匿名のまま概算額を調べる方法があります。営業電話を避けたい場合の調べ方の違いは匿名査定と一括査定の違いで解説しています。

匿名査定の結果はあくまで概算です。本格的に売却を検討する段階では訪問査定で詳しい金額を確認してください。

負担が重いと感じたときの一戸建ての選択肢

固定資産税の負担が重いと感じても、使わない一戸建てを放置する以外にいくつかの選択肢があります。建物を解体せずそのまま売却する「古家付き土地」としての売却は、解体費用をかけずに済む一方、買い手側が解体前提で価格を見る場合もあり、費用負担の考え方は古家付き土地の解体費用と固定資産税の負担で解説しています。

建物を解体して更地にすれば老朽化のリスクは解消しますが、住宅用地の軽減特例が外れて土地の固定資産税が上がる点は更地とは?固定資産税と売却相場の違いで解説しています。また、年の途中で一戸建てを売却した場合、その年の固定資産税は1月1日時点の所有者にまとめて課税され、売買契約で買主との間で日割り精算するのが一般的です。精算方法の具体例は固定資産税の精算方法と流れで解説しています。

解体や更地化は一度実行すると元に戻せません。税額への影響を先に確認してから判断してください。

よくある質問

一軒家の固定資産税はいくらくらいが平均ですか?

地域や建物の評価額によって差が大きく、全国一律の平均額は示せません。評価額に標準税率1.4%を掛け、都市計画区域内であれば都市計画税(上限0.3%)を加えると、自分の家の税額を計算できます。

固定資産税はいつ、どのように支払いますか?

納税通知書はおおむね4〜6月ごろに届き、年4回に分けて支払う方法と、一括で支払う方法のどちらかを選べます。支払い期限は市町村ごとに定められています。

新築の軽減措置が終わると税額はどれくらい増えますか?

建物部分の税額が2分の1から元の金額に戻るため、建物分だけ見れば最大2倍近くまで増える計算です。ただし建物の評価額自体も経年で下がっているため、実際の増加幅はそれより小さくなる場合があります。

一戸建てを売却すると、その年の固定資産税はどうなりますか?

固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税されるため、年の途中で一戸建てを売却しても納税義務者は原則として元の所有者のままです。実務では売買契約の中で引き渡し日以降の分を買主が負担する形で日割り精算するのが一般的です。

固定資産税評価額と売却価格は同じ金額ですか?

同じ金額ではありません。固定資産税評価額は税金を算定するための金額で、実勢価格の7割程度が目安とされます。実際の売却価格を知るには、評価額とは別に一戸建ての査定を受ける必要があります。

一戸建ての固定資産税はいくらかを把握して資産計画に役立てる

一戸建ての固定資産税は、土地と建物それぞれの評価額に標準税率1.4%と都市計画税(上限0.3%)を掛けて算出され、新築時の軽減措置や築年数によって金額が変わります。築30年を超えた一戸建てでは建物分の税額が下がっている一方、土地分の負担は評価替えで変動し続けます。ぜひ本記事の計算方法と平均額の目安を参考に、自分の一戸建ての固定資産税評価額と売却相場の両方を確認してください。

出典

  • 総務省「固定資産税」
  • e-Gov法令検索「地方税法」
  • 総務省「固定資産税に係る住宅用地に対する課税標準の特例」
  • 空家等対策の推進に関する特別措置法第14条
  • 総務省「固定資産税の概要」
  • 総務省「新築住宅に係る固定資産税の減額措置」(地方税法附則第15条の9ほか)
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