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不動産の囲い込みとは?確認方法と売主への影響

不動産の囲い込みとは?確認方法と売主への影響
囲い込みかこいこみ契約・手続き

不動産の売却を任された不動産会社が、他社から買主の紹介があっても「商談中」と断り、自社で買主を見つけようとする行為です。売主にとっては買主が減って売れにくくなります。2025年1月からはレインズに売り出し中の物件の公開状況が表示されるようになりました。

マンションの売却を任せているのに、担当者から「反響がありません」と言われ続け、他の不動産会社からの紹介がまったく来ないと感じることがあります。

これは、不動産の売却を任された不動産会社が他社からの買主の紹介を断り、自社だけで買主を見つけようとする囲い込みが起きているケースにあたります。

本記事では、囲い込みが売主にどう影響するか、見分け方と対処法を解説します。

囲い込みの読み方と起きる理由

囲い込みは「かこいこみ」と読みます。

売却を任された不動産会社が、買主も自社で見つけて売主・買主の両方から仲介手数料を受け取る「両手仲介」を狙うことで起こります。

専属専任媒介契約や専任媒介契約を結んだ不動産会社には、レインズへの登録義務があります。

ところが囲い込みが起きると、他社から買主の紹介があっても「商談中です」「契約予定があります」と断られ、実際には商談が進んでいないのに、その事情が売主に伝わらないまま時間だけが過ぎていきます。

囲い込みはこんな場面で出てきます

担当者

今週も内覧のお申し込みは1件だけでした、なかなか動きが出ませんね。

あなた

専任媒介契約でお願いしていますが、レインズには「公開中」と出ていますか?

担当者

確認したところ、公開状況は「公開中」になっていますので、囲い込みではないと思います。

あなた

別の不動産会社に電話したら「紹介できます」と言われたので、少し安心しました。

担当者

それでしたら他社が抱える見込み客にも紹介できますので、このまま様子を見ましょう。

あなた

もし今後も内覧が増えなければ、一般媒介契約への切り替えも考えたいです。

媒介契約の種類と囲い込みのリスク

囲い込みが起きやすいかどうかは、結んでいる媒介契約の種類によって変わります。

媒介契約の種類と囲い込みリスクの目安

媒介契約の種類複数の不動産会社に依頼できるか囲い込みが起きやすいか
一般媒介契約できる他社にも依頼できるため影響を受けにくい
専任媒介契約できない(1社のみ)レインズ登録義務があるが、公開状況の操作が起きうる
専属専任媒介契約できない(1社のみ、自己発見取引も不可)売主自身で買主を探せない分、不動産会社への依存度が高い

囲い込みの売主に何が起きるか

囲い込みが起きると、まず内覧の申し込みや問い合わせの件数が減ります。

他社が抱える買主に紹介されないまま売り出し期間だけが延び、途中で値下げを提案されることもあります。

値下げが進むと、最終的な売買契約の金額が本来想定していた売却相場より低くなる可能性があります。

さらに、自社で買主を見つけられなかった場合に、値下げのうえで自社の買取部門に買取価格で引き取らせる展開になることもあります。

売主から見ると、なぜ内覧が増えないのか理由が分かりにくいまま、担当者の説明をそのまま信じるしかない状態が続きます。

囲い込みの確認する方法と対処の目安

2026年9月時点、2025年1月からレインズに売り出し中の物件の公開状況が表示されるようになりました。これにより、担当の不動産会社にレインズの登録証明書を発行してもらい、自分の物件が「公開中」になっているか、それとも「商談中」などに変わっているかを確認できます。

囲い込みを確認する手順

1
登録証明書を見る
レインズの登録証明書で公開状況を確認します。
2
他社に問い合わせる
別の不動産会社に紹介の可否を尋ねます。
3
依頼先を見直す
改善しなければ一般媒介契約への切替や依頼先変更を検討します。

個別の契約内容の解除条件は、司法書士や弁護士に確認すると安心です。

問い合わせに対して断られたり、答えがあいまいだったりする場合は、囲い込みが起きている可能性を疑う材料になります。

改善されない場合は、媒介契約の種類を見直し、一般媒介契約に切り替えて複数の不動産会社に依頼する、あるいは売却の依頼先そのものを変更するという選択もあります。

媒介契約の種類と選び方については「媒介契約の種類と選び方」で解説しています。

囲い込みについてよくある質問

Q 囲い込みをしている不動産会社はすぐに分かりますか?


A レインズの登録証明書で公開状況を確認し、他の不動産会社に紹介の可否を尋ねることで判断の材料が集まります。1回の確認だけで断定できない場合もあるため、継続して状況を見比べることが必要です。

Q 一般媒介契約なら囲い込みは起きませんか?


A 一般媒介契約は複数の不動産会社に依頼できるため、1社に断られても他社から買主が見つかる可能性が残り、囲い込みの影響を受けにくくなります。ただし、複数の不動産会社への連絡や情報管理は売主自身で行う必要があります。

Q 囲い込みが疑われる場合、媒介契約を途中で解除できますか?


A 専任媒介契約や専属専任媒介契約には契約期間や解除に関する条件が定められていることがあります。解除の可否や違約金の有無は個別の契約書に左右されるため、弁護士に相談して確認することをおすすめします。

Q 囲い込みで売却期間が延びると、どんな影響がありますか?


A 売り出し期間が延びるほど値下げの提案が入りやすくなり、当初想定していた売却相場より低い金額で売買契約を結ばざるを得なくなる場合があります。

囲い込みのまとめ

囲い込みは、不動産の売却を任された不動産会社が他社からの買主の紹介を断ることで起こり、内覧の減少や売却期間の長期化、値下げにつながる可能性があります。

2025年1月からはレインズの公開状況が表示されるようになったため、担当の不動産会社に登録証明書を見せてもらい、他社への問い合わせと合わせて確認することができます。

ぜひ本記事の確認方法を参考に、不動産の売却に向けた準備を進めてください。

記事監修者情報

ミカタ株式会社 代表取締役 荒川竜介

ミカタ株式会社 代表取締役
荒川 竜介
あらかわ りょうすけ
不動産業界歴10年以上宅地建物取引士
新卒で中堅デベロッパーに入社し、大手不動産仲介会社、フルコミッションの売買仲介営業と、合計4年半にわたって不動産仲介の現場に従事しました。その後、マンションリサーチ株式会社で営業責任者・サービス責任者・執行役員を務め、2018年12月にミカタ株式会社を設立

この記事を書いた人

不動産売却のカギ編集部
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