SHARE:

不動産の名義変更とは?相続登記と売却手続き

不動産の名義変更とは?相続登記と売却手続き
名義変更めいぎへんこう契約・手続き

不動産の所有者を登記上で書き換えることです。相続なら相続登記、売買なら所有権移転登記にあたります。名義が故人や共有のままでは売却の手続きを進められません。

親が亡くなった家をいざ売ろうとしたら、登記簿の名義がまだ亡くなった親のままだった、という状態でつまずく人は少なくありません。

名義が故人や共有者のままでは、不動産の売却の手続きを先に進めることができません。

本記事では、名義変更の意味と、家や土地の売却にどう関わるかを解説します。

名義変更の意味と読み方

名義変更は「めいぎへんこう」と読み、不動産の所有者を登記上で書き換える手続きを指します。

相続で所有者が亡くなった場合は相続登記、売買で所有者が変わる場合は所有権移転登記という名前で法務局に申請します。

どちらも不動産登記法にもとづいて登記記録を書き換える点で共通していて、名義変更という言葉は、この二つを含めた広い意味で使われることが多いです。

登記簿に記録されている名義と、実際にその不動産を所有している人が一致していないと、売買や相続の手続きが滞ります。

名義変更はこんな場面で出てきます

担当者

登記簿を確認したところ、名義がまだお父様のままになっていますね。

あなた

父は3年前に亡くなっているんですが、これでは売れないんですか。

担当者

売買契約を結ぶには、まず相続登記でお父様から相続人であるあなた様に名義を変更する必要がありますね。

あなた

相続人は私と姉の2人なんですが、自分たちだけで手続きできるものでしょうか。

担当者

書類を揃えれば可能ですが、相続人が複数いる場合は司法書士に依頼される方が多いですね。

司法書士

戸籍謄本と相続人全員の印鑑証明書を集めていただければ、申請書はこちらで作成しますね。

あなた

わかりました。名義変更が終わったら、そのまま売却の手続きに進められますか。

担当者

はい、相続登記が完了すれば、買主様との売買契約に進めますので、ご安心ください。

名義変更と相続登記・所有権移転登記の違い

名義変更という言葉は幅広く使われますが、実際に法務局へ申請する手続きの名前は、相続なのか売買なのかで変わります。それぞれの位置づけを次の表で整理します。

名義変更に関わる手続きの違い

項目相続登記所有権移転登記
きっかけ所有者の死亡売買・贈与など
申請するタイミング相続人が決まった後売買契約の後、引渡しと同時
売主として必要になる場面家を売る前に済ませておく必要がある買主へ引き渡す際に発生する

名義変更は家や土地を売るときにどう関わるか

名義が亡くなった親や祖父母のままになっている家や土地は、そのままでは売買契約を結ぶことができません。

売買契約を結べるのは、登記簿に記録された名義人本人か、その名義人から正式に不動産を引き継いだ人だけだからです。

相続が発生している不動産を売却するときは、まず相続登記で名義を相続人に書き換えたうえで、買主への所有権移転登記に進む流れになります。

共有名義になっている場合も注意が必要で、共有者の一人が亡くなっていたり、離婚した相手の名義が残っていたりすると、名義変更を済ませるまで仲介による売却も買取による売却も進められません。

不動産会社に売却を相談する段階では、名義がまだ整っていなくても相談自体は可能ですが、売買契約を結ぶ前には名義変更を終えておく必要があります。

名義変更に必要な手続きと専門家

名義変更の申請には、相続関係を示す戸籍謄本や除籍謄本、相続人全員の印鑑証明書、固定資産評価証明書など複数の書類が必要になります。

書類の内容は相続なのか売買なのかで異なり、相続人が複数いる場合は誰がどの割合で不動産を引き継ぐかを決める話し合いも欠かせません。

手続き自体は自分で法務局に申請することもできますが、必要書類が多く相続関係が複雑な場合は、司法書士に依頼して進めるのが一般的です。

相続登記そのものについては、「相続登記をしないと不動産は売れない?」で詳しく解説しています。

名義変更のタイミングを見極める目安

家や土地の売却を考えたときは、まず登記簿を確認して名義が誰になっているかを見るところから始まります。

名義が親や祖父母のままであれば、相続登記を済ませてから売買契約に入ることになります。

名義変更が終わっていない段階でも、不動産会社に匿名で売却査定を依頼することは可能で、親名義のまま先に売却査定だけ受けたい場合は「親名義のまま匿名査定できる?」で解説しています。

名義変更から売却までの流れ

1
登記簿で名義を確認
誰の名義になっているかを確かめる。
2
相続人を確定し書類を集める
戸籍謄本や印鑑証明書などを揃える。
3
相続登記を申請
法務局に申請し名義を書き換える。
4
売買契約を結べる状態に
買主との契約に進める。

相続人が複数いる場合や書類が複雑な場合は、司法書士への相談をおすすめします。

名義変更についてよくある質問

Q 名義変更をせずに売却の手続きを進めることはできますか。


A できません。

売買契約を結べるのは登記簿上の名義人だけなので、亡くなった親や祖父母の名義のままでは契約を結べません。

売却の手続きに入る前に、相続登記などで名義を整える必要があります。

Q 共有名義の不動産を売るときも名義変更が必要ですか。


A 共有者の一人が亡くなっていたり、離婚などで名義が古いままになっている場合は、名義変更を済ませてから売買契約に入ります。

Q 名義変更は自分で行うこともできますか。


A 書類を揃えて法務局に申請すれば自分で行うこともできますが、相続人が複数いる場合や必要書類が多い場合は、司法書士に依頼して進めるのが一般的です。個別の状況によって必要な手続きが変わるため、司法書士への相談をおすすめします。

Q 名義変更が終わっていない段階でも売却査定は受けられますか。


A 受けられます。親や祖父母の名義のままでも、不動産会社に匿名で売却査定を依頼することは可能です。

名義変更のまとめ

名義変更は、亡くなった人や共有者の名義のままになっている不動産を、売主として売買契約を結べる状態に整える手続きです。

相続が発生している場合は相続登記を、売買が成立した場合は所有権移転登記を、それぞれ法務局に申請して進めます。

ぜひ本記事の名義変更の意味と手続きの流れを参考に、家や土地の売却に向けた準備を進めてください。

記事監修者情報

ミカタ株式会社 代表取締役 荒川竜介

ミカタ株式会社 代表取締役
荒川 竜介
あらかわ りょうすけ
不動産業界歴10年以上宅地建物取引士
新卒で中堅デベロッパーに入社し、大手不動産仲介会社、フルコミッションの売買仲介営業と、合計4年半にわたって不動産仲介の現場に従事しました。その後、マンションリサーチ株式会社で営業責任者・サービス責任者・執行役員を務め、2018年12月にミカタ株式会社を設立

この記事を書いた人

不動産売却のカギ編集部
あなたへのおすすめ