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固定資産税の精算とは?売却時の計算方法と流れ

固定資産税の精算とは?売却時の計算方法と流れ
固定資産税の精算こていしさんぜいのせいさん税金・費用

その年の固定資産税・都市計画税を、引き渡し日を境に日割りで買主と分ける慣行です。納税義務者は1月1日時点の所有者なので、売主がいったん納め、買主負担分を受け取る形になります。

引き渡し日が近づくと、その年の固定資産税を売主と買主のどちらが払うのかで戸惑う人が多くいます。

固定資産税は1月1日時点の所有者に1年分の納税義務があるため、引き渡し日を境に日割りで売主と買主に分け、買主が負担する分を売買代金と一緒に受け取る形で調整します。

本記事では、固定資産税の精算がいつ発生し、どのように計算して受け取るのかを解説します。

固定資産税の精算の意味と読み方

「固定資産税の精算」は「こていしさんぜいのせいさん」と読みます。

固定資産税は地方税法にもとづき市区町村が課税する地方税で、都市計画税と合わせて毎年1月1日時点の登記簿上の所有者に1年分の納税義務が生じます。

年の途中で家や土地を引き渡しても納税義務者は変わらないため、売主がいったん全額を納め、買主に帰属する期間分を売買代金とは別枠で受け取って調整します。

この精算は法律で定められた制度ではなく、不動産の取引で広く使われている慣行として定着しています。

売買契約書に精算の特約を入れておくことで、引き渡し後に税負担でトラブルになるのを防げます。

固定資産税の精算はこんな場面で出てきます

担当者

引き渡しが7月1日の予定なので、固定資産税の精算をしておきますね。

あなた

精算というのは、税金を分けて払うということですか。

担当者

そうです。年間の固定資産税と都市計画税が18万円なので、引き渡し日以降の分を買主さんから受け取ります。

あなた

私はもう1年分を市に払ってしまっているので、その分を返してもらう感じですね。

担当者

はい、引き渡し日を境に日割りで計算して、買主さんの負担分を売買代金に加えてお支払いいただきます。

あなた

受け取ったお金は、確定申告のときに何か関係してきますか。

担当者

譲渡所得の計算に影響する場合があるので、確定申告の前に税理士さんに確認しておくと安心ですよ。

固定資産税の精算と似た言葉の違い

固定資産税の精算は、買主との間で立て替えを調整するお金であり、税務署に納める税金そのものではありません。同じ税金・費用にかかわる言葉でも、性質はそれぞれ異なります。

固定資産税の精算と似た言葉の違い

項目固定資産税の精算譲渡所得税譲渡費用
性質買主と分担する日割りの調整金売却で得た利益にかかる税金売却のために直接かかった費用
支払う相手・受け取り方買主から売主へ受け取る国・地方自治体へ納税する仲介会社や解体業者などへ支払う
発生するタイミング引き渡し時確定申告のとき売却活動の期間中

固定資産税の精算は売るときにどう関わるか

家や土地を売るときは、まず売買契約の段階で固定資産税の精算をするかどうか、基準日をいつにするかを特約として決めます。

実務では引き渡し日の前日までを売主負担、当日以降を買主負担とする形が一般的です。

引き渡しの当日、売主が納めた1年分の固定資産税・都市計画税額をもとに日割り計算し、買主が負担する分を売買代金に加えて受け取ります。

すでに全額を納付済みの分を買主から取り戻す形になるため、売主にとっては実質的な負担が引き渡し日までの期間分だけに収まります。

受け取った精算金は売買代金の一部として扱われることが多く、譲渡所得の計算に影響する場合があるため、確定申告の際に税理士へ確認しておくと安心です。

手元にどれくらい残るのかを合わせて知りたい場合は「売却で手元に残る金額の計算方法」で解説しています。

固定資産税の精算の計算方法と金額の目安

具体的な例で見てみます(2026年9月時点)。

年間の固定資産税・都市計画税が18万円、引き渡し日が7月1日だとすると、1月1日から6月30日までの181日分が売主負担、7月1日から12月31日までの184日分が買主負担になります。

1日あたりの税額は18万円を365日で割った約493円なので、売主負担は約8万9,300円、買主負担は約9万700円という計算です。

実際の按分方法は不動産会社や当事者間の話し合いで決まり、うるう年かどうかで日数も変わります。

基準日をいつにするかは契約の特約次第なので、売買契約書の内容を必ず確認しておく必要があります。

固定資産税の精算の手続きの流れ

固定資産税の精算は、引き渡しの日までに次の順番で進めます。

固定資産税の精算の流れ

1
特約の確認
売買契約書で精算をするかどうか、基準日を確認します。
2
年額の確認
納税通知書で1年分の固定資産税・都市計画税額を確認します。
3
日割り計算
引き渡し日を基準に、売主・買主それぞれの負担分を日数で分けます。
4
精算金の受け取り
引き渡し時に、買主負担分を売買代金と合わせて受け取ります。

基準日や計算方法は契約ごとに決めるため、金額は不動産会社に確認してから進めます。

固定資産税の精算についてよくある質問

Q 固定資産税の精算は必ず行う必要がありますか。


A 法律上の義務ではなく、不動産取引の慣行として広く行われています。売買契約の特約に記載がなければ発生しないため、契約内容を確認する必要があります。

Q 精算の基準日はいつになりますか。


A 引き渡し日を基準にすることが一般的で、前日までを売主負担、当日以降を買主負担とする方法が多く使われています。契約書に明記して当事者間で確認します。

Q 受け取った精算金に税金はかかりますか。


A 受け取った精算金は売買代金の一部として扱われることが多く、譲渡所得の計算に関わる場合があります。個別の扱いは税理士に確認しておくと安心です。

Q 固定資産税をすでに全額納めている場合、損をしませんか。


A 引き渡し日以降の期間分を買主から受け取って相殺するため、実質的な負担は引き渡しまでの期間分に収まります。引き渡し時に金額を確認しておきましょう。

固定資産税の精算のまとめ

固定資産税の精算は、1月1日時点の所有者に課税される仕組みのなかで、引き渡し日を境に売主と買主で税負担を分け合うための慣行です。

基準日や計算方法は売買契約の特約で決まるため、売買契約を結ぶ前に不動産会社へ確認しておくと安心です。

ぜひ本記事の固定資産税の精算の内容を参考に、家や土地の売却に向けた準備を進めてください。

記事監修者情報

ミカタ株式会社 代表取締役 荒川竜介

ミカタ株式会社 代表取締役
荒川 竜介
あらかわ りょうすけ
不動産業界歴10年以上宅地建物取引士
新卒で中堅デベロッパーに入社し、大手不動産仲介会社、フルコミッションの売買仲介営業と、合計4年半にわたって不動産仲介の現場に従事しました。その後、マンションリサーチ株式会社で営業責任者・サービス責任者・執行役員を務め、2018年12月にミカタ株式会社を設立

この記事を書いた人

不動産売却のカギ編集部
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