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建ぺい率とは?容積率との違いと家の売却への影響

建ぺい率とは?容積率との違いと家の売却への影響
建ぺい率けんぺいりつ法規制・土地

敷地面積に対して建てられる建築面積の割合です。用途地域ごとに上限が決まっています。上限いっぱいに建っている家は、建て替えで同じ広さを確保できないことがあります。

「うちは建ぺい率の上限まで使って建てられているので、建て替えたら今より狭くなりますよ」と不動産会社に言われて、はじめて建ぺい率という言葉に出会う人は少なくありません。

上限を超えた建物は、そのままの広さで建て替えができないことが多く、この点が家の売却の説明や買取価格の交渉に関わってきます。

本記事では、建ぺい率の基本と、家やマンションの売却にどう関わるかを解説します。

建ぺい率の意味と読み方

建ぺい率は「けんぺいりつ」と読みます。

敷地面積に対して建てられる建築面積の割合を示す数値で、都市計画で定められた用途地域ごとに、建築基準法で上限が決まっています。

上限は住宅が密集する地域ほど低く設定される傾向があり、隣地との距離や日当たり、火災の延焼を抑える目的で設けられています。

同じ広さの敷地でも、属する用途地域が変われば上限の数値が変わるため、敷地の用途地域を確認しないと、建てられる建物の大きさは判断できません。

建ぺい率はこんな場面で出てきます

担当者

この家、建築面積が68平米で敷地面積が100平米なので、建ぺい率は68%ですね。

あなた

今の上限は60%だと聞きました。建て替えたら今より狭くなるんでしょうか。

担当者

そうですね。建て替えでは60平米までしか建てられないので、8平米ほど縮小します。

あなた

それでも今のままの広さで売ることはできるんでしょうか。

担当者

可能ですよ。買主様には既存不適格の状態だと事前にお伝えしますので、そのうえでの買取価格になりますね。

あなた

分かりました。上限との差が大きいと、価格にも影響するんですか。

担当者

はい、差が大きいほど交渉になりやすいですね。用途地域の資料も添えて、売買契約前にきちんと説明しますので。

建ぺい率と容積率の違い

建ぺい率とよく混同される言葉に容積率があります。どちらも敷地面積を基準にした割合ですが、制限している範囲が異なります。

建ぺい率と容積率の違い

項目建ぺい率容積率
意味敷地面積に対する建築面積の割合敷地面積に対する延べ面積の割合
制限する範囲建物の水平方向の広さ建物の高さ・階数を含めた総量
上限を超えた場合建て替えで同じ建築面積を確保できない建て替えで同じ延べ面積を確保できない

建ぺい率が不動産の売却にどう関わるか

古い家では、建てられた当時の建ぺい率の上限と、現在の上限が違っていることがあります。

増築を重ねた家や、法改正で上限が下がった地域の家は、現在の建築面積が今の上限を超えている「既存不適格」の状態になっている場合があります。

この状態の家を売却すると、買主は今の建物と同じ広さでは建て替えができないと分かります。

買主が建て替えを前提にローンを組む予定であれば、希望する広さの家が建てられないと分かった時点で、購入をやめる、または買取価格の交渉に入ることがあります。

売却を任せる不動産会社には、建ぺい率の上限と現況の建築面積を早い段階で伝え、媒介契約前の説明に反映してもらうことが大切です。

建ぺい率の上限を確認する方法

上限は敷地のある市区町村の建築指導課などの窓口で確認できます。

都市計画図や用途地域の資料を見れば、敷地がどの用途地域に属し、上限が何%かが分かります。

現況の建築面積が上限を超えていないかは、次の式で確認できます。

建築面積 ÷ 敷地面積 × 100 = 建ぺい率

たとえば敷地面積100㎡の土地で、建物の建築面積が68㎡であれば、建ぺい率は68%です。

この地域の上限が60%であれば、8ポイント分上限を超えていることになります。

売却を検討し始めた段階でこの計算を一度しておくと、不動産会社に相談する際の説明がスムーズになります。

建ぺい率オーバーの家を売るときの注意点

上限を超えた家でも、そのままの状態で売却すること自体は可能です。

ただし、買主が建て替えや増築を考えている場合、今の広さを維持できない点は事前に伝える必要があります。

敷地の形が旗竿地であったり、接道義務を満たさない再建築不可物件に近い形状であったりすると、建て替え時の制約が重なりやすくなります。

土地の形が建築面積の確保にどう影響するかは、「土地の形で価格はどれくらい変わる?」で解説しています。

43条2項の認定・許可が必要な敷地や、市街化調整区域にある敷地は、建ぺい率の確認と合わせて接道状況も調べておくと、売却の説明で困りにくくなります。

個別の敷地の扱いに迷う場合は、建築士や自治体の窓口にも確認しておくと安心です。

建ぺい率についてよくある質問

Q 建ぺい率の上限を超えている家は違法ですか?


A 建築時点の基準を満たして建てられていれば、その後の法改正で上限が下がっても違法にはなりません。既存不適格として扱われ、そのままの使用は認められますが、建て替え時には今の上限に合わせる必要があります。

Q 建ぺい率が分からないまま売却査定の相談はできますか?


A 可能です。不動産会社は売却査定の段階で用途地域と建ぺい率を調べますので、売主が事前に把握していなくても相談は始められます。

Q 建ぺい率オーバーの家は買取価格に影響しますか?


A 建て替え後の広さが制限される分、仲介での売却価格や買取価格の判断材料になることがあります。上限との差がどの程度かによって、影響の大きさは変わります。

Q 増築をすると建ぺい率はどう変わりますか?


A 増築した分だけ建築面積が増えるため、建ぺい率の数値も上がります。増築の前に上限との差を確認しておくと、増築後に上限を超えてしまう事態を避けられます。

建ぺい率のまとめ

建ぺい率は、敷地に対してどれだけの広さの建物を建てられるかを示す数値で、上限を超えた家は建て替えで同じ広さを確保できないことがあります。

売却時には上限と現況の建築面積を早めに確認し、不動産会社に伝えることが、買主とのトラブルを避ける近道になります。

ぜひ本記事の建ぺい率の基本と確認方法を参考に、不動産の売却に向けた準備を進めてください。

記事監修者情報

ミカタ株式会社 代表取締役 荒川竜介

ミカタ株式会社 代表取締役
荒川 竜介
あらかわ りょうすけ
不動産業界歴10年以上宅地建物取引士
新卒で中堅デベロッパーに入社し、大手不動産仲介会社、フルコミッションの売買仲介営業と、合計4年半にわたって不動産仲介の現場に従事しました。その後、マンションリサーチ株式会社で営業責任者・サービス責任者・執行役員を務め、2018年12月にミカタ株式会社を設立

この記事を書いた人

不動産売却のカギ編集部
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