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不動産買取の流れを4ステップでわかりやすく解説

急な住み替えや資金需要で自宅の売却を急ぐとき、不動産会社のサイトには「仲介」と「買取」という2つの売却方法が並んで表示されます。不動産買取は不動産会社自身が買主になる仕組みで、仲介のように広く買主を探す期間が不要です。

不動産買取の流れは、査定依頼と買取価格の提示、契約条件の確認、売買契約の締結、引き渡しと代金決済という4ステップで進みます。宅地建物取引業法で定められた仲介手数料(売買価格が400万円を超える場合、売買価格×3%+6万円=税別が上限)も発生しません(2026年9月時点)。

本記事では、不動産買取の流れを4つのステップに分けて、それぞれで確認すべき点を解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 自宅の老朽化を理由に買取での売却を検討中で、仲介との違いや流れが分からず不安な方
  • 資金需要が急にあり早期売却を望むが、買取のスケジュール感を事前に把握しておきたい方
  • 何から始めればよいか分からず、査定依頼から契約までの4ステップを先に確認しておきたい方

不動産買取とは|仲介売却との違いと向いている物件

仲介売却と何が違うのか

仲介売却では、不動産会社が買主を探すために広告を出し、内覧対応を重ねたうえで売買契約に至ります。不動産会社と媒介契約を結んで販売活動を任せる仕組みのため、買主が見つかるまでの期間が読みにくい点が特徴です。これに対し不動産買取は、不動産会社そのものが買主になるため、広告や内覧の工程が不要になります。仲介売却全体の流れは不動産売却の流れ|査定から引き渡しまでの7ステップで解説しています。

買取が向いている物件・状況

老朽化が進んだ戸建てや、権利関係が複雑な相続不動産、内覧対応が難しい事情がある場合は、不動産買取が選択肢になります。不動産買取についての基本的な定義や価格の目安は不動産買取とは?仲介との違いと買取価格の目安でも解説しています。

内覧を何度も受け入れる余裕がない方には、買取のほうが精神的な負担が少ない傾向があります。

4ステップで分かる不動産買取の流れ全体像

不動産買取の流れは、大きく4つの段階に分けられます。査定依頼から引き渡しまでの間、不動産会社と売主の二者だけで進むため、仲介売却に比べてやり取りの相手が少ないのが特徴です。

1
査定依頼と買取価格の提示
匿名査定や訪問査定で買取価格の見積もりを受け取る
2
契約条件の確認と準備
買取価格・引き渡し日・契約不適合責任の範囲を確認
3
売買契約の締結
契約書に署名・押印し、手付金を受け取る
4
引き渡しと代金決済
残代金の受領と物件の引き渡しを同時に行う

上から下へ進むほど手続きが具体的になり、2番目の契約条件の確認で提示内容に納得できなければ、3番目の契約締結には進まない選択もできます。

査定依頼から契約締結まで一本道ではなく、各段階で断る自由があることを覚えておいてください。

査定依頼から買取価格提示まで|不動産買取の最初のステップ

匿名査定で売却相場を把握する

最初の段階では、住所や氏名を入力せずに大まかな価格帯を確認できる匿名査定を使う方法があります。匿名査定はあくまで目安であり、建物の傷み方や設備の状態までは反映されません。匿名査定やAI査定の精度と限界については匿名査定・AI査定はどこまで正確?精度の限界と賢い使い方で解説しています。

訪問査定で提示される買取価格

匿名査定で目安をつかんだあとは、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れて状態を確認する訪問査定に進みます。不動産買取の場合、訪問査定の結果がそのまま買取価格の提示につながる点が、仲介売却の査定と異なります。仲介では査定額が「売れそうな価格」である一方、買取では提示された価格が実際に不動産会社が支払う金額になります。

複数社の訪問査定を受けてから比較すると、提示された買取価格の妥当性を判断しやすくなります。

契約条件の確認と準備|不動産買取2番目のステップ

買取価格に納得したあとは、引き渡し日・手付金の額・契約不適合責任(けいやくふてきごうせきにん、引き渡した物件に契約と異なる不具合があった場合の責任)の範囲などの契約条件を確認します。不動産買取では、不動産会社が直接買主となるため、建物の傷みや設備の不具合について契約不適合責任を免除する条項が付くことが一般的です。仲介売却では個人の買主と売主の間で責任範囲を取り決める必要があり、この点でも手続きの進め方が異なります。

契約不適合責任の免除条項は買取特有の内容なので、契約書案を受け取ったら必ず確認してください。

不動産売買契約の締結で確認したいポイント

契約条件に双方が合意すると、売買契約書に署名・押印し、手付金を受け取ります。不動産買取の売買契約書には、買取価格・引き渡し期日・手付金の額・契約不適合責任の免除範囲が明記されます。署名前には、買取価格が当初の提示額から変わっていないか、引き渡し期日が自分の住み替え計画と合っているかを確認する必要があります。

署名後の価格変更はできないため、契約書は押印前に一字一句読み通すことをおすすめします。

引き渡しと代金決済|不動産買取の最終ステップ

売買契約の締結後、合意した引き渡し期日に残代金の決済と物件の引き渡しを同時に行います。決済と同時に鍵や関連書類を引き渡し、所有権の移転登記の手続きに進みます。不動産買取では買主が不動産会社に限られるため、個人の買主を待つ仲介売却のようなローン審査の遅れが生じにくい点が特徴です。

引き渡し日までに荷物の搬出や電気・水道の解約を済ませておくと、当日の手続きが滞りません。

不動産会社の対応から引き渡しまでにかかる期間の目安

仲介売却では買主を探す広告活動や内覧対応に時間がかかり、買主が決まってからも住宅ローンの審査を待つ必要があります。不動産買取では不動産会社自身が買主となるため、買主を探す工程とローン審査の待ち時間がなくなり、査定依頼から引き渡しまでの期間を短縮しやすくなります。ただし、権利関係の確認や登記上の問題が見つかった場合は、その整理に時間がかかることもあります。

権利関係に不明点がある相続不動産などは、査定の前に登記事項証明書を確認しておくと手続きが早まります。

損を防ぐために確認したい不動産買取の注意点

不動産買取の買取価格は、不動産会社が転売や再開発にかけるコストやリスクを織り込むため、仲介売却の取引価格より低くなる傾向があります。提示額が売却相場とどれだけ離れているかを判断するには、複数の不動産会社から買取価格を提示してもらい、匿名査定や取引価格の相場も併せて確認することが欠かせません。仲介売却を選んだ場合の流れと比較してから買取を決める方法も検討に値します。

買取価格だけで決めず、仲介で売れた場合の想定価格との差額も確認してから選んでください。

よくある質問

不動産買取に仲介手数料はかかりますか?

かかりません。不動産買取では不動産会社自身が買主になるため、仲介会社を介した取引ではなく、宅地建物取引業法で定められた仲介手数料は発生しません。

不動産買取の買取価格は仲介売却の取引価格より低くなりますか?

一般的に低くなる傾向があります。不動産会社が転売や再生にかけるコストとリスクを織り込んだ価格を提示するためです。複数社の買取価格を比較して妥当性を確認することをおすすめします。

複数の不動産会社に買取価格を依頼してもよいですか?

問題ありません。買取価格は不動産会社ごとに異なるため、複数社から提示を受けて比較することで、売却相場から大きく外れた価格を避けやすくなります。

売買契約を締結したあとにキャンセルはできますか?

契約書に手付解除や違約金に関する条項が定められていることが一般的で、契約後のキャンセルには相応の金銭的な負担が生じます。契約前に解除条件を確認しておく必要があります。

引き渡し後に設備の不具合が見つかった場合はどうなりますか?

不動産買取では、契約不適合責任を免除する条項が付くことが一般的で、引き渡し後に見つかった不具合について売主が責任を負わないケースが多くあります。契約書でこの範囲を事前に確認しておくことが大切です。

不動産買取の流れを踏まえた早期売却の進め方

不動産買取の流れは、査定依頼と買取価格の提示、契約条件の確認、売買契約の締結、引き渡しと代金決済という4ステップで構成されます。仲介売却に比べて買主を探す期間やローン審査の待ち時間がなく、早期の資金化に向いていますが、買取価格は取引価格より低くなる傾向がある点も踏まえておく必要があります。ぜひ本記事の不動産買取の流れを参考に、ご自身の売却計画に合う進め方を検討してください。

出典

  • 国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(昭和45年建設省告示第1552号、最終改正 令和6年6月21日国土交通省告示第949号)
  • 国土交通省「宅地建物取引業法」
  • 国土交通省「媒介契約について」
  • 国土交通省「低廉な空家等の売買又は交換の媒介における特例(2024年7月1日施行)」
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