競売とは?任意売却との違いと回避方法

住宅ローンを滞納したときに、裁判所が不動産を強制的に売却する手続きです。売却価格は市場相場の5〜7割にとどまり、引き渡しの時期も選べません。差押えの記録が登記に残ります。
住宅ローンの返済が滞っているときに「競売」という言葉を目にすると、これから何が起きるのか分からず不安になります。
競売にかけられると、家は市場価格より安い金額で第三者に売られてしまい、引っ越しの時期も自分で選ぶことができません。
本記事では、競売の仕組みと、家の売却によって競売を避ける方法を解説します。
競売の意味と読み方
「競売」はけいばいと読みます。
住宅ローンの返済を滞納した状態が続くと、金融機関の申し立てにより裁判所が不動産を差し押さえ、裁判所主導で強制的に売却する手続きに入ります。
所有者の意思とは関係なく手続きが進み、売却価格は市場相場の5〜7割にとどまるうえ、引き渡しの時期も裁判所が決めるため、所有者が選ぶことはできません。
差押えの記録は登記簿に残り、この記録は登記事項証明書を通じて第三者からも確認できるようになります。
競売はこんな場面で出てきます
督促状が届いたということですが、このまま滞納が続くと競売の手続きに進んでしまいます。
競売にかけられると、家はどれくらいの価格で売られてしまうんでしょうか。
市場相場の5〜7割程度まで下がることが多いですね。今なら任意売却で相場に近い価格を目指せます。
ローンの残高が2,200万円あるんですが、それでも間に合いますか。
査定額は2,600万円ですので、今のうちに動けば完済できる可能性がありますよ。
分かりました。競売にかけられる前に、すぐに手続きを進めてください。
競売の似た言葉との違い(任意売却)
競売と最も混同されやすいのは「任意売却」です。
任意売却は、住宅ローンを滞納した状態でも、裁判所を通さずに所有者自身が買主を探して売却する方法です。
金融機関の同意を得て進める点は競売と共通しますが、売却価格や引き渡しの時期を所有者側の事情に合わせて調整できる点が大きく異なります。
競売と任意売却の違い
| 項目 | 競売 | 任意売却 |
|---|---|---|
| 売却の主体 | 裁判所 | 所有者(不動産会社が仲介) |
| 売却価格 | 市場相場の5〜7割 | 市場相場に近い価格を目指せる |
| 引き渡し時期 | 裁判所が決める | 所有者の希望を反映できる |
| 登記への記録 | 差押えの記録が残る | 差押え前に売却できれば記録を残さずに済む場合がある |
家を売るときに競売はどう関わるか
競売は、住宅ローンの滞納を放置した結果として起きる手続きです。
売主にとっては、家を手放すこと自体は避けられなくても、競売にかけられる前に自分の意思で売却できるかどうかで結果が大きく変わります。
競売にかけられると売却価格が市場相場の5〜7割まで下がるため、売却代金だけではローンを完済できず、残った債務を背負ったまま生活を再建することになりかねません。
差押えの記録が登記に残ることも、その後の生活に影響を及ぼします。
競売の手続きが始まる前であれば、通常の不動産仲介による売却や任意売却によって、市場相場に近い価格での売却を目指せます。
ローンの残高が売却価格を上回るオーバーローンの状態でも、金融機関と相談しながら売却の手続きを進める方法があります。
詳しくは「家を売って完済する方法」で解説しています。
競売を避けるための流れ
競売にかけられる前に取れる行動
滞納が続いていることを金融機関から知らされる段階です。
任意売却や通常の売却が可能かを確認します。
市場相場に近い価格での買主が見つかった段階です。
競売の申立てが行われる前に手続きを終えられれば、差押えの記録を残さずに済む場合があります。
催告書を受け取った時点で相談を始めるほど、選べる方法が多く残ります。
競売の判断の目安
住宅ローンの支払いが遅れ始めた段階では、まだ任意売却や通常の売却を選べる余地があります。
金融機関からの督促状や催告書が届いた時点で不動産会社や金融機関に相談すれば、競売の申立てが行われる前に売却の手続きに入れる可能性があります。
手続きが進んでしまうと、売却価格は市場相場の5〜7割まで下がり、引き渡しの時期も裁判所の決定に従うことになります。
判断に迷う場合は、早い段階で不動産会社に相談し、残ったローンの扱いについては税理士や弁護士にも確認しておくと安心です。
競売についてよくある質問
Q 競売にかけられると、家にはいつまで住めますか。
A 引き渡しの時期は裁判所が決めるため、所有者が希望する期日まで住み続けることはできません。落札者への引き渡しが完了すると退去が必要になります。
Q 競売の記録は誰でも見られるのでしょうか。
A 差押えの記録は登記簿に記載され、登記事項証明書を取得すれば誰でも確認できます。
Q 競売を避けたいけれど、今の家に住み続けたい場合はどうすればいいですか。
A リースバックという方法を使うと、家を売却したあとも賃貸として同じ家に住み続けられる場合があります。競売にかけられる前に検討する価値があります。
Q 家が共有名義になっている場合、競売の手続きはどう変わりますか。
A 共有持分の状態で競売にかけられると、買主が持分だけを取得する形になり、通常の売却より買主が見つかりにくくなります。共有者全員の合意のもとで通常の売却の手続きを進めるほうが望ましいです。
競売のまとめ
競売は、住宅ローンの滞納が続いた結果として裁判所が強制的に不動産を売却する手続きで、売却価格が市場相場の5〜7割にとどまり、差押えの記録も登記に残ります。
滞納の初期段階で行動できれば、任意売却や通常の不動産仲介による売却など、市場相場に近い価格で不動産の売却する方法を選べます。
ぜひ本記事の競売の仕組みと避け方を参考に、家の売却に向けた行動を早めに進めてください。
もっと詳しく


