旧耐震基準・新耐震基準とは?家の売却と調べ方

1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物が新耐震基準、それより前が旧耐震基準です。旧耐震の物件は住宅ローンや税の特例で不利になることがあります。判断は完成日ではなく建築確認日で行います。
築40年を超えるマンションや戸建ての売却を検討していると、不動産会社から「これは旧耐震ですね」と言われることがあります。
旧耐震基準・新耐震基準は、建物がいつの耐震ルールで建てられたかを示す区分で、住宅ローンの通りやすさや税の特例に差が出ます。
本記事では、旧耐震基準・新耐震基準が家の売却にどう関わるかを解説します。
旧耐震基準・新耐震基準とは
旧耐震基準・新耐震基準は、建築基準法の耐震に関するルールがいつ適用されたかを示す言葉です。
2026年9月時点では、1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物が新耐震基準、それより前に建築確認を受けた建物が旧耐震基準にあたります。
ここで基準になるのは建物が完成した日ではなく、建築確認を受けた日である点に注意が必要です。
同じ1981年に完成した建物でも、確認日が1981年5月であれば旧耐震、6月以降であれば新耐震という扱いになります。
マンションの場合は、パンフレットや売買契約書に記載された建築確認日の年月で判断します。
旧耐震基準・新耐震基準はこんな場面で出てきます
この物件、建築確認日を調べたところ1981年3月でしたので、旧耐震基準にあたります。
旧耐震だと、買ってくれる人が見つかりにくくなるんでしょうか。
見つからないわけではありませんが、住宅ローンの審査で金融機関が慎重になることがありますね。
買う人が住宅ローン控除を使いたいと言ったら、こちらで何か用意するんですか。
耐震基準適合証明書を取れば控除の対象になり得ますので、取得するかどうか契約前に決めましょう。
費用も期間もかかりそうなので、税理士さんにも一度相談してみます。
旧耐震基準と新耐震基準の違い
両者の違いは、想定している地震の強さと、それに耐えるための構造の考え方にあります。
旧耐震基準と新耐震基準の違い
| 項目 | 旧耐震基準 | 新耐震基準 |
|---|---|---|
| 適用時期 | 1981年5月31日までの建築確認 | 1981年6月1日以降の建築確認 |
| 判断の基準日 | 建築確認日 | 建築確認日 |
| 住宅ローン審査 | 金融機関によって厳しくなる場合がある | 通常どおり審査される |
| 税の特例 | 要件を満たさないと使えない特例がある | 特例の対象になりやすい |
旧耐震基準・新耐震基準は家を売るときにどう関わるか
旧耐震の家や旧耐震のマンションを売る場合、買主が住宅ローンを組みにくくなることがあります。
金融機関によっては、旧耐震基準の建物に対して融資額を抑えたり、審査そのものを慎重に行ったりするためです。
結果として買主候補が絞られ、売却期間が長引いたり、売り出し価格の調整が必要になったりします。
また、買主が住宅ローン控除や不動産取得税の特例を使いたい場合、旧耐震基準の建物では追加の証明書が求められることがあり、その手続きを誰が負担するかを売買契約の前に決めておく必要があります。
売主としては、自分の建物が新耐震基準に該当するかどうかを早い段階で確認し、旧耐震基準であれば、その事実を踏まえた売り方を不動産会社と相談しておくことが安心につながります。
旧耐震基準か新耐震基準かの調べ方と判断の目安
自宅がどちらの基準にあたるかは、建築確認済証や検査済証に記載された確認日で確認できます。
手元にこれらの書類がない場合は、建物のある自治体の建築担当窓口で、建築確認台帳の記載事項証明を取得すると確認日が分かります。
マンションであれば、管理組合が保管している竣工図書や重要事項調査報告書に確認日が載っていることもあります。
基準日は1981年6月1日で固定されているため、確認日がこの日より前か後かだけを見れば判断できます。
築年数だけで旧耐震・新耐震を判断するのは誤りで、必ず確認日そのものを見る必要があります。
旧耐震基準の家で使う耐震基準適合証明書と税の特例
旧耐震基準の建物であっても、耐震基準適合証明書を取得すれば、買主が住宅ローン控除や不動産取得税の軽減といった特例を使える場合があります。
この証明書は、建築士などの資格者が現地調査を行い、現行の耐震基準に適合していると確認した場合に発行されるものです。
証明書の取得には調査費用と一定の期間がかかるため、売却のスケジュールに組み込んでおく必要があります。
特例の適用要件は個々の建物の状態や取引の時期によって変わるため、具体的な適用可否は税理士に確認しておくと安心です。
旧耐震基準・新耐震基準についてよくある質問
Q 築年数が同じでも旧耐震と新耐震に分かれることはありますか。
A あります。判断は完成日ではなく建築確認日で行うため、1981年前後に建築確認を受けた建物では、同じ築年数でも基準が分かれることがあります。
Q 旧耐震基準の家でも住宅ローンは組めますか。
A 組めないわけではありません。ただし金融機関によっては融資条件が厳しくなることがあるため、買主候補が住宅ローンを利用できるかどうかを事前に確認しておくと売却がスムーズです。
Q 耐震基準適合証明書は売主が用意するものですか。
A 法律で誰が用意すると決まっているわけではなく、売買契約の中で売主・買主のどちらが手配し費用を負担するかを取り決めます。
Q 再建築不可物件と旧耐震基準は同じ意味ですか。
A 別の話です。旧耐震基準は建物の耐震ルールの区分で、再建築不可物件は接道義務など土地の条件によって建て替えができない状態を指します。
旧耐震基準・新耐震基準のまとめ
旧耐震基準・新耐震基準は、1981年6月1日の建築確認日を境に分かれる区分で、家やマンションの売却では買主の住宅ローン審査や税の特例に影響します。
まずは建築確認済証や検査済証で自宅の確認日を調べ、旧耐震基準に該当する場合は耐震基準適合証明書の要否を早めに検討しておくと安心です。
ぜひ本記事の耐震基準の確認方法を参考に、不動産の売却に向けた準備を進めてください。


