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家の売却に必要な書類一覧|取得方法と準備のタイミング

家の売却を決めて検索を始めても、権利証(けんりしょう、登記済証または登記識別情報通知を指します)や登記簿謄本といった名称が並ぶだけで、どれをいつ用意すればよいか分からないまま時間が過ぎていきます。家の売却に必要な書類は、本人確認書類・権利証・登記事項証明書・固定資産税納税通知書など、査定から引き渡しまでの各段階で合計十数種類にのぼり、取得先も法務局・市区町村役場・金融機関と分かれます。

本記事では、家を売却する時に必要な書類を準備のタイミング別に分け、取得方法と再発行の手順を解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 通勤時間の変化を機に自宅を初めて売ることになり、権利証や登記簿謄本など何から集めればよいか分からない方
  • 子どもの独立を機に売却を検討し始め、住宅ローン完済証明など事前に用意すべき書類のタイミングが分からない方
  • 何から手をつければよいか分からず、査定に出す前に必要書類だけでも準備しておきたいという方

家の売却に必要な書類一覧|準備のタイミングと全体の流れ

家の売却は、査定の依頼、不動産会社との媒介契約、買主との売買契約、引き渡し(決済)という順に進み、それぞれの段階で必要になる書類が変わります。査定の時点では権利証や登記事項証明書があれば十分ですが、売買契約では印鑑証明書や住民票、引き渡しでは住宅ローンの完済手続きに関する書類が加わります。全体の流れを先に押さえておくと、途中で書類が足りずに手続きが止まる事態を避けられます。不動産売却全体の流れと費用については不動産売却の完全ガイド|流れ・費用・税金と高く売るコツで解説しています。

1
権利証・登記事項証明書を確認
査定の依頼前に手元の有無を把握
2
本人確認書類・固定資産税納税通知書を準備
媒介契約を結ぶときに提出
3
印鑑証明書・住民票を取得
売買契約の直前に有効期限内のものを用意
4
建築確認済証・測量図を用意
売買契約時に買主へ提示
5
住宅ローン完済書類を金融機関に依頼
引き渡しの日程が決まり次第、早めに手配
6
権利証・登記識別情報を司法書士へ提出
引き渡し当日に原本を渡して決済

書類の多くは取得に数日から数週間かかるため、図の上から順に、早い段階のものから手配すると引き渡し直前の慌てを防げます。

権利証は再発行できない書類なので、見当たらない場合は査定の前に早めに司法書士へ相談してください。

査定を申し込む前に揃えたい家を売る必要書類

マンションや戸建ての査定を依頼する段階では、不動産会社が物件の権利関係とおおよその条件を把握できれば十分で、原本の提出までは求められません。手元にあるものを確認しておくと査定額の精度が上がり、その後の媒介契約もスムーズに進みます。

  • 権利証(登記済証または登記識別情報通知)
  • 登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 固定資産税納税通知書または固定資産評価証明書
  • 建築確認済証・検査済証(戸建ての場合)
  • マンションの管理規約・長期修繕計画書(マンションの場合)

価格だけ先に知りたい場合は匿名査定サービスを使う方法もありますが、物件の個別条件まで反映した金額を知るには訪問査定が必要です。匿名査定とAI査定の精度の限界は匿名査定・AI査定はどこまで正確?精度の限界と賢い使い方で、訪問査定の流れは訪問査定とは?家を売る前の準備と依頼数で解説しています。

権利証と登記事項証明書さえあれば査定の依頼は進められるので、まずこの2点から手元を確認してみてください。

不動産会社と媒介契約を結ぶときに必要な書類

査定額に納得して媒介契約(ばいかいけいやく、不動産会社に売却活動を依頼する契約)を結ぶ段階では、本人確認書類に加えて実印と印鑑証明書が必要になります。媒介契約には一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の3種類があり、専任系の契約では指定流通機構(レインズ)への登録や販売状況の報告義務が課されるため、選ぶ契約によって不動産会社からの報告頻度が変わります。

  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • 実印および印鑑証明書(発行から3か月以内が目安)
  • 住民票(登記上の住所と現住所が異なる場合)
  • 固定資産税納税通知書または評価証明書
  • 物件の図面・設備の取扱説明書(手元にある分)

印鑑証明書は売買契約でも再提出を求められることが多いので、有効期限を確認しながら複数枚取得しておくと安心です。

家を売却する時に必要な書類|売買契約から引き渡しまで

買主が決まり売買契約に進む段階からは、物件の権利と状態を証明する書類がまとまって必要になります。ここから先は、売買契約時と引き渡し(決済)時で求められる書類が分かれるため、それぞれ分けて説明します。

売買契約時に必要な書類

売買契約の締結時には、権利関係を証明する書類と物件の状態を示す書類をそろえて買主に提示します。

  • 権利証(登記済証または登記識別情報通知)
  • 登記事項証明書
  • 印鑑証明書・本人確認書類
  • 固定資産税納税通知書
  • 建築確認済証・検査済証
  • 測量図・境界確認書(土地を含む場合)
  • 売買契約書に貼付する収入印紙

引き渡し時に必要な書類

引き渡し(決済)当日は、所有権移転登記に使う書類と、住宅ローンの完済に関する書類をまとめて司法書士へ渡します。

  • 権利証・登記識別情報通知(原本)
  • 固定資産税・管理費等の精算書
  • 住宅ローンの完済手続きに関する書類(残高証明書、一括返済手続き書類)
  • 鍵・付帯設備の一覧表
  • マンションの管理規約一式(マンションの場合)

測量図や境界確認書が無いと引き渡しが延びることもあるため、土地を含む売却では早めに土地家屋調査士へ相談してください。

住宅ローンが残っている家の売却で追加になる書類

住宅ローンの残債がある家の売却では、抵当権(ていとうけん、住宅ローンの担保として設定される権利)を引き渡しと同時に抹消する必要があり、通常の書類に加えて金融機関とのやり取りが増えます。売却代金で残債を完済できるかどうかは、事前に金融機関へ残高証明書を発行してもらって確認します。

  • 住宅ローンの残高証明書
  • 一括返済(全額繰上返済)の申込書
  • 抵当権抹消に必要な書類一式(金融機関が発行)
  • 住み替え先のローンを組む場合は住み替えローンの審査書類

売却代金と手元資金だけでは完済のめどが立たない場合、新居のローンに残債を上乗せする住み替えローンを検討する方法もあります。審査基準と注意点は住み替えローンとは?審査基準と家の売却で解説しています。

抵当権の抹消書類は金融機関によって準備に数日かかるため、引き渡し日が決まったら早めに依頼してください。

権利証・登記識別情報が見つからないときの家の売却での対応

権利証(登記済証または登記識別情報通知)は再発行ができない書類ですが、紛失していても家の売却自体を諦める必要はありません。不動産登記法では、権利証に代わる本人確認の方法として、司法書士が作成する本人確認情報の提供や、法務局からの事前通知制度が認められています。どちらも通常の決済より日数と費用がかかるため、紛失に気づいた時点で早めに不動産会社や司法書士へ相談しておくと、引き渡しのスケジュールに影響が出にくくなります。

本人確認情報の作成には司法書士報酬が追加でかかるので、見積もりを早めに取っておくと資金計画が立てやすくなります。

取得方法と窓口|家の売却に必要な書類の集め方

家の売却に必要な書類は取得先が複数にまたがるため、法務局で取る書類と市区町村役場で取る書類を分けて把握しておくと、まとめて取得する際の移動や郵送の手間を減らせます。

法務局で取得する書類

登記事項証明書と地積測量図、公図は法務局で取得します。窓口のほか郵送請求、オンライン請求が可能です。

市区町村役場で取得する書類

固定資産税納税通知書は再発行されませんが、固定資産評価証明書を取得すれば代わりとして使えます。印鑑証明書や住民票も市区町村役場で取得します。

家の売却に必要な書類の取得先と発行手数料の目安
書類名取得先発行手数料の目安取得方法
登記事項証明書法務局書面請求600円(オンライン請求・送付520円、オンライン請求・窓口交付490円)窓口・郵送・オンライン請求
地積測量図法務局書面請求500円(オンライン請求・送付470円、オンライン請求・窓口交付440円)窓口・郵送・オンライン請求
固定資産評価証明書市区町村役場自治体ごとに異なる(数百円程度)窓口・郵送
印鑑証明書市区町村役場自治体ごとに異なる(数百円程度)窓口・コンビニ交付

出典:法務省「登記手数料令」(2025年4月1日改正)をもとに作成

登記事項証明書の発行手数料は2025年4月1日の改正後も、書面請求600円、オンライン請求・送付520円、オンライン請求・窓口交付490円と請求方法によって異なります。地積測量図等(地図等証明書)も同様に、書面請求500円、オンライン請求・送付470円、オンライン請求・窓口交付440円と請求方法によって金額が分かれています。取得先によって古い金額が案内されていることもあるため、申請時点の発行手数料を確認しておくと安心です。

登記事項証明書は窓口以外にオンライン請求もできるので、急がない書類は活用すると来庁の手間を減らせます。

よくある質問

権利証を紛失していても家は売却できますか?

紛失していても売却は可能です。司法書士による本人確認情報の提供や、法務局の事前通知制度を使うことで、権利証に代わる本人確認の手続きができます。ただし通常より日数と費用がかかるため、早めに不動産会社や司法書士に相談してください。

固定資産税納税通知書を紛失した場合はどうすればよいですか?

納税通知書は再発行されませんが、市区町村役場で固定資産評価証明書を取得すれば代わりとして使えます。窓口のほか郵送でも請求できます。

マンションを売却する場合、戸建てと必要書類は変わりますか?

基本的な書類は共通していますが、マンションでは管理規約や長期修繕計画書、重要事項調査報告書など管理組合が発行する書類が追加で必要になります。管理会社への申請に数日かかることがあるため、早めに確認しておくと安心です。

住宅ローンが残っている場合、書類はいつ用意すればよいですか?

媒介契約を結ぶ段階で残高証明書を取り寄せて完済できるかを確認し、引き渡し日が決まった時点で金融機関に抵当権抹消の書類一式を依頼するのが目安です。金融機関によって準備に数日かかります。

必要書類を全部揃えてから査定を依頼すべきですか?

マンションや戸建ての査定の段階では権利証と登記事項証明書があれば十分で、全部を揃える必要はありません。印鑑証明書や住民票など有効期限のある書類は、媒介契約以降に取得するほうが無駄になりません。

家の売却に必要な書類一覧のまとめ

家の売却に必要な書類は、査定・媒介契約・売買契約・引き渡しという段階ごとに増えていき、権利証や登記事項証明書のように取得に時間がかかるものほど早めの準備が欠かせません。住宅ローンが残っている場合は抵当権抹消の書類、マンションの場合は管理組合発行の書類など、物件の条件によって追加される書類も把握しておくと、引き渡し直前になって慌てずに済みます。ぜひ本記事の家の売却に必要な書類一覧を参考に、査定を依頼する前から順番に書類を揃えてください。

出典

  • 法務省「登記手数料令」
  • e-Gov法令検索「不動産登記法」
  • 国土交通省「宅地建物取引業法」
  • 法務省「登記手数料について」(登記手数料令等の一部を改正する政令〔令和7年政令第33号〕、2025年4月1日施行)https://www.moj.go.jp/MINJI/TESURYO/
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