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住み替えのタイミングはいつ?売却と購入の順序

転勤が決まり、10年住んだマンションを手放して新しい家に住み替えようとしても、今の家をいつ売り出すべきか、新居探しをいつ始めるべきか、その順番を決める基準が見つかりません。

住み替えには、今の家の売却を先に進める「売却先行」と、新居の購入を先に決める「購入先行」の2つの進め方があり、どちらを選ぶかは、今の家にどれだけ早く買い手が付きそうか、仮住まいの費用をどこまで許容できるか、ダブルローンを組めるかどうかで決まります。

本記事では、住み替えのタイミングを決める判断基準と、売却先行・購入先行それぞれの進め方、資金計画の注意点を解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 家の老朽化が進み建て替えか住み替えかで悩む中、売却と購入どちらを先に動かすべきか順序が分からず困っている方
  • 離婚を機に住み替えを検討しているが、今の家をいつ売り出すのが適切なのか一人で判断しきれず不安な方
  • 子どもの独立で夫婦二人分の広さに住み替えたいものの、査定に出すと即売却を迫られる気がして最初の一歩を踏み出せない方

住み替えのタイミング|家の売却と新居の購入どちらを先に動かすべきか

住み替えを考え始めたとき、多くの方が最初に迷うのは、今の家を売ることと新しい家を買うこと、どちらを先に動かすかという順番です。先に売ると、売却代金を新居の購入資金に充てやすくなりますが、新居が決まる前に今の家を引き渡すと仮住まいが必要になります。先に買うと、新居への引っ越しを1回で済ませられますが、今の家のローンが残っている間は新居のローンと二重で返済を抱えるダブルローンの状態になる可能性があります。どちらにも向き不向きがあり、資金の余裕と今の家の売りやすさで判断が変わります。

不動産売却と購入、どちらを先にするかで動き方がまったく変わるので、最初に方向性を決めることが大切です。

住み替えを進める際の大まかな手順は、次の図のとおりです。

1
住み替えの方向性を決める
売却先行か購入先行かを選ぶ
2
家の売却相場を調べる
匿名査定などで目安を把握
3
不動産会社に相談する
媒介契約を検討する段階
4
売却活動と新居探しを並行する
方向性に応じて重なり方が変わる
5
売買契約と引き渡し日を調整する
新居側の準備と合わせる
6
引っ越して住み替えが完了する
仮住まいの有無はここまでに決まる

矢印の順に進みますが、売却先行か購入先行かによって、2〜4番目のステップの重なり方が変わります。

売却と購入どちらを先に動かすか|住み替えタイミングを決める3つの判断基準

資金の余裕とダブルローンへの対応力

新居の購入を先に進めると、今の家のローンが残っている間に新居のローンも組む「ダブルローン」の状態になりやすく、金融機関の審査や毎月の返済負担が重くなります。手元資金に余裕があるか、つなぎ融資を利用できるかで、購入先行を選べるかどうかが決まります。

今の家の売却にかかりそうな期間

マンションや一戸建ての売却には、買い手を探す期間と、契約から引き渡しまでの期間が必要です。駅からの距離や築年数、周辺の取引価格の売却相場によって売れやすさが変わるため、不動産会社に相談し、今の家がどのくらいの期間で売れそうか見通しを立ててから、売却先行か購入先行かを決めることが欠かせません。

仮住まいをどこまで許容できるか

売却先行を選ぶと、引き渡し後に新居が決まっていなければ、賃貸などの仮住まいで新居探しを続ける期間が発生します。仮住まいの費用や引っ越しの手間を避けたい場合は、購入先行のほうが向いています。

3つの基準のうち、どれを優先するかで売却と購入の順番が決まるので、家族で話し合って優先順位を決めてください。

先に売る「売却先行」型住み替えのタイミングと進め方

売却先行は、今の家を売却してから新居を探す進め方です。売却代金を確定させてから新居の購入資金を決められるため、資金計画が立てやすいという利点があります。匿名査定と一括査定の違いで解説している通り、まず売却相場を把握してから不動産会社に相談すると、今の家がいつ頃売れそうか見通しを立てやすくなります。

一方、新居が決まる前に引き渡しが済むと、仮住まいが必要になります。仮住まいの期間が長引くと、賃貸の家賃や引っ越しの費用が二重にかかるため、売買契約の締結時に引き渡し日を新居探しの進み具合に合わせて調整してもらう交渉が必要です。

引き渡し日の調整は不動産会社と早めに相談しておくと、仮住まいの期間を短くできます。

先に家を購入する「購入先行」型住み替えの進め方と注意点

購入先行は、新居を先に決めて購入してから、今の家を売却する進め方です。新居への引っ越しを1回で済ませられ、仮住まいを避けられる点が大きな利点です。

ただし、今の家のローンが残っている状態で新居のローンを組む場合、ダブルローンの審査が通るか、毎月の返済額が生活に無理のない範囲に収まるかを確認する必要があります。住み替えローンとは?審査基準と家の売却で解説している通り、今の家の売却代金で残ったローンを完済できる見込みがあるかどうかも、購入先行を選べるかの判断材料になります。

ダブルローンは金融機関の審査基準が厳しくなりやすいため、事前審査を早めに受けておくことをおすすめします。

マンションや一戸建てを売るまでの期間と住み替えタイミングの目安

売却活動から引き渡しまでにかかる期間

媒介契約を結んでから買い手が見つかるまでの期間は、物件の立地や価格設定によって大きく変わります。買い手が見つかったあとも、売買契約の締結から引き渡しまでの間には、買い手側のローンの本審査や引っ越しの準備にあてる期間が必要になります。

住み替えのスケジュールを立てる際の注意点

転勤や子どもの入学といった期限がある住み替えでは、希望する引き渡し時期から逆算してスケジュールを立てる必要があります。いつまでに不動産会社へ相談し、いつまでに売り出すかを先に決めておくと、売却先行・購入先行のどちらを選んでも、期限に追われにくくなります。

引き渡し希望日が決まっている場合は、早めに不動産会社へ伝えておくと、スケジュールの調整がしやすくなります。

新居探しと不動産会社に相談するタイミング

住み替えのタイミングを決める段階から、不動産会社に相談しておくと、今の家の売却と新居探しを並行して進めやすくなります。多くの不動産会社は売却と購入の両方の相談を受け付けており、売却を担当する不動産会社に新居探しも依頼すれば、引き渡し日の調整を一体で進めてもらえる場合があります。

媒介契約を結ぶ前であっても、家の査定の申し込み自体は売却を確定させるものではありません。査定の結果と不動産会社からの説明を聞いた上で、売却するかどうか、いつ売り出すかを決めれば十分です。仲介手数料とは?家の売却時の上限額とタイミングで解説している通り、仲介手数料が発生するのは売買契約が成立した時点であり、査定や相談の段階では費用はかかりません。

家の査定を受けただけで売却を迫られることはないので、まずは複数の不動産会社に相談し、話を聞いてから決めてください。

住み替えで損をしないための家の資金計画とローンの注意点

つなぎ融資と住み替えローンの違い

購入先行を選ぶ場合、新居の購入資金を一時的に立て替える「つなぎ融資」や、今の家のローン残高と新居の購入資金をまとめて借りる「住み替えローン」を利用する方法があります。どちらも金利や融資条件が金融機関によって異なるため、事前に複数の金融機関で条件を比較しておくことが欠かせません。

買い替え時に使える税制上の特例

2026年9月時点では、マイホームを買い換えた際に譲渡益への課税を将来に繰り延べる特例や、譲渡損失が出た場合に他の所得と損益通算できる特例など、住み替えに関わる税制上の特例が複数あります。適用には所有期間や居住期間などの条件があり、年によって制度が見直されることもあるため、利用を検討する場合は税理士や不動産会社に最新の条件を確認してください。

税制の特例は条件が細かく決まっているので、申告前に税理士へ確認しておくと安心です。

よくある質問

今の家の査定を申し込むと、そのまま売却しなければならないのですか。

不動産の査定はあくまで今の家の価格の目安を知るためのものであり、査定の結果を聞いた上で売却するかどうかを決められます。不動産の査定を受けただけで売却が確定することはありません。

売却先行と購入先行、どちらが多く選ばれていますか。

資金に余裕があり仮住まいを避けたい場合は購入先行、今の家の売却代金を新居の資金に充てたい場合は売却先行が選ばれる傾向にあります。どちらが向いているかは、ダブルローンへの対応力や今の家の売れやすさによって変わります。

仮住まいの期間はどれくらい見込んでおけばいいですか。

新居探しの進み具合によって変わるため一概には言えませんが、引き渡し日が決まった時点で新居の候補が決まっていない場合は、賃貸などの仮住まいを早めに探しておくことをおすすめします。

離婚を機に住み替える場合、タイミングに特別な注意点はありますか。

離婚に伴う住み替えでは、今の家の名義やローンの残債をどちらが引き継ぐかを先に整理しておく必要があります。名義やローンの整理が済んでいないと、売却の手続きが進められない場合があるため、早い段階で不動産会社や弁護士に相談することが大切です。

住み替えのタイミングを不動産会社にいつ相談すればいいですか。

不動産売却と購入どちらを先に動かすか決める前の段階で相談しても構いません。今の家の売却相場や売れやすさを聞いた上で方向性を決めるほうが、後からスケジュールを組み直す手間を減らせます。

住み替えのタイミングは資金計画と家の売れやすさで決める

住み替えのタイミングは、今の家の売却を先に進めるか、新居の購入を先に進めるかで大きく変わり、どちらを選ぶかはダブルローンへの対応力、今の家が売れるまでの期間、仮住まいをどこまで許容できるかによって決まります。資金計画や税制上の特例は制度の条件が細かく、見直されることもあるため、専門家に確認しながら進める必要があります。ぜひ本記事の判断基準と進め方を参考に、ご自身の状況に合った住み替えのタイミングを見極めてください。

出典

  • 国税庁「No.3355 マイホームを買い換えたときの特例」
  • 国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」
  • e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」
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