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住宅ローン完済後の売却手続きと必要書類まとめ

住宅ローンを完済すると、金融機関から抵当権(ていとうけん)抹消登記に必要な書類一式が届きます。抵当権とは、ローンを借りた不動産に金融機関が設定する担保の権利のことで、この登記を法務局で抹消しないと、不動産売却の際に買主への所有権移転登記が進みません。

完済後の売却は、抵当権抹消登記、必要書類の準備、不動産会社への相談という順番で進めれば、離婚など事情を抱えた売却でも周囲に知られずに動けます。

本記事では、完済後に必要な手続きの順番と必要書類、近隣に知られずに自宅の売却を進める方法を解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 住宅ローンを完済したばかりで、離婚を機に自宅を売却したいが手続きの順番が分からない42歳の方
  • 抵当権の抹消登記など必要書類が揃っているか不安で、近隣に知られずに進めたいという方
  • 時間的な余裕がない中で、完済後の売却で何を先に済ませればよいか焦っているという方

住宅ローン完済後の不動産売却、最初に進める3つの手続き

住宅ローンを完済したあとの不動産売却は、抵当権抹消登記、必要書類の準備、不動産会社への相談という順で進めると滞りません。完済した瞬間に抵当権が自動で消えるわけではなく、金融機関から送られてくる書類を使って法務局に抹消登記を申請する手続きが別に必要です。抵当権が残った状態のままでは、買主側の金融機関がローンを出しにくくなるため、売却活動を始める前に片付けておきたい手続きです。

全体の流れを図にすると、次のようになります。

1
住宅ローン完済証明書を受け取る
金融機関から抵当権抹消に必要な書類一式が渡される
2
抵当権抹消登記を申請する
法務局に申請し、権利関係を整理する
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3
不動産会社に査定を依頼する
匿名査定で売却相場の目安を把握する
4
媒介契約を結ぶ
売却活動を始める不動産会社を決める
5
売買契約を締結する
買主と条件をまとめ契約書を取り交わす
6
引き渡しと登記手続きを完了する
所有権移転登記をして売却が完了する

完済から引き渡しまでの間に、抵当権抹消登記と不動産会社への相談を並行して進められることが分かります。

抵当権抹消登記は引き渡し(決済)時に所有権移転登記と同時に行うのが一般的で、完済後すぐに書類を揃えておくと安心です。

抵当権抹消登記に必要な住宅ローン完済証明書の受け取り方

住宅ローンを完済すると、金融機関から解除証書(または弁済証書)、登記済証(登記識別情報)、委任状、資格証明書といった、抵当権抹消に必要な書類一式が渡されます。受け取りのタイミングは金融機関によって差があり、完済日当日に窓口で渡される場合と、後日郵送される場合の両方があります。郵送の場合は1〜2週間程度かかることもあるため、不動産売却を急ぐ場合は早めに金融機関へ確認したほうがよいでしょう。

完済したと思っていても、実際にはローンが一部残っているケースもあります。残債がある状態で家を手放す方法は住宅ローンが払えない…家を売って完済する方法で解説しています。

完済証明書類を受け取ったら、原本をコピーしてから法務局に提出すると、紛失した場合にも対応しやすくなります。

完済後の家の売却で準備する必要書類一覧

登記関連の書類

抵当権抹消登記に使う解除証書・登記識別情報・委任状のほか、売却時には登記事項証明書(登記簿謄本)と固定資産税評価証明書も必要になります。これらは法務局や市区町村役場で取得でき、取得から売買契約までの期間が空くと内容が変わる場合があるため、契約直前に取り直すと確実です。

本人確認・契約関連の書類

本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)、実印と印鑑証明書、住民票のほか、間取り図や設備の状況を示す書類も売買契約時に求められます。離婚に伴う売却では、名義人以外の配偶者の署名や同意が必要になる場面もあるため、不動産会社に早めに確認しておくと手続きが止まらずに済みます。

印鑑証明書や住民票は発行から3か月以内のものを求められることが多いため、契約日程が決まったタイミングで取得するのが無駄になりません。

離婚を機にした自宅売却を周囲に知られずに進める方法

査定の受け方

氏名や連絡先を入力せずに売却相場の目安だけを知る匿名査定を使うと、不動産会社からの営業電話を受けずに済みます。離婚を理由として伝える義務はなく、複数社の相場感を比べたあとで、信頼できそうな1社にだけ訪問査定を依頼する進め方もできます。匿名査定と一括査定の違いは匿名査定と一括査定の違い|営業電話なしで相場を知る使い分けで解説しています。

内覧時の配慮

内覧の日程を近隣住民の生活時間と重ならないように設定したり、表札やポストの名前を事前に外したりすることで、近所に知られるきっかけを減らせます。不動産会社に「近隣に事情を知られたくない」と伝えておけば、広告の出し方や現地看板の有無についても配慮した提案を受けられます。

内覧希望が多い物件ほど日程調整が難しくなるため、曜日や時間帯の希望は最初の打ち合わせで細かく伝えておきましょう。

完済から売却までの期間の目安

抵当権抹消登記は申請から1〜2週間程度で完了するのが一般的です(2025年時点、法務局の案内による目安)。その後の売却活動にかかる期間は物件の条件や不動産会社の対応によって差があり、一概には言えませんが、早めに査定を依頼して媒介契約を結んでおくことで、完済後できるだけ早く売却へ進められます。転居期限や調停の日程が決まっている場合は、不動産会社にその事情を伝え、スケジュールを逆算して動いたほうが無理のない進め方になります。

抵当権抹消登記は売買契約の締結時ではなく、代金決済・引き渡し(所有権移転)の時までに完了していれば問題ないため、必ずしも完済直後に急いで申請する必要はありません。

売却代金にかかる税金と完済後に注意したいポイント

住宅ローンを完済して抵当権を抹消した不動産を売却する場合でも、売却代金が購入時の価格を上回ると、その差額に対して譜渡所得税ではなく譲渡所得税がかかる場合があります。マイホームを売ったときの特例として、売却した家が自分が住んでいた居住用財産であること、親族や夫婦など特別な関係者への譲渡でないことなど、国税庁が定める要件を満たせば「3,000万円の特別控除」(租税特別措置法第35条)を利用できる可能性があるため、確定申告の際に確認しておきたい制度です。離婚に伴う財産分与として家を売却する場合は、売却代金の分配方法や税金の負担についても事前に話し合っておく必要があります。財産分与と税金の注意点は離婚で家を売るには?財産分与の税金と住宅ローンの注意点で解説しています。

特例の適用条件は改正される場合があるため、確定申告の前に最新の情報を税務署か税理士に確認しておきましょう。

買い手が決まらないときの対処法

売却活動を始めても買い手が決まらない場合、価格の見直し、不動産会社の変更、仲介から不動産会社による買取への切り替えといった選択肢があります。買取は仲介より早く現金化できる一方、売却価格は仲介で売るより低くなる傾向があり、どちらを選ぶかは時間的な事情と価格のどちらを優先するかによって変わります。転居期限や調停の日程が迫っている場合は、買取も選択肢に入れて不動産会社に相談しておくと安心です。

価格を下げる前に、広告の写真や紹介文を見直すだけで反応が変わることもあるため、不動産会社に一度相談してみてください。

よくある質問

住宅ローンを完済したばかりでも、すぐに不動産を売却できますか?

抵当権抹消登記を済ませれば不動産を売却できます。完済直後でも必要書類が揃っていれば、売却活動を始めることは可能です。

抵当権抹消登記は自分でできますか?

書類が揃っていれば自分で法務局に申請できます。ただし書類に不備があると再提出が必要になるため、不動産会社や司法書士に相談すると手続きがスムーズに進みます。

離婚が理由であることを不動産会社に伝える必要はありますか?

伝える義務はありません。匿名査定を使えば、氏名や連絡先を伝えずに売却相場の目安だけを把握できます。

完済を示す書類をなくした場合はどうすればいいですか?

完済を示す書類(解除証書・弁済証書)であれば、完済した金融機関に再発行を依頼できます。ただし、登記識別情報(登記済証)は法務局から再発行されないため、紛失した場合は事前通知制度や司法書士などの資格者代理人による本人確認情報の提供といった代替手続きが必要になります。再発行や代替手続きには数日から数週間かかる場合があるため、早めに連絡しておくと手続きが遅れません。

売却後、固定資産税はどうなりますか?

固定資産税は引き渡し日を基準に売主と買主で分担するのが一般的です。引き渡し日以降の分を買主負担とする取り決めを、売買契約時に行います。

住宅ローン完済後の不動産売却を進めるために

住宅ローンを完済したあとの不動産売却は、抵当権抹消登記、必要書類の準備、不動産会社への相談という順番で進めれば、離婚など人に言いにくい事情があっても手続きを止めずに進められます。匿名査定や内覧時の配慮を組み合わせれば、近隣に知られるきっかけを減らしながら売却活動を続けることもできます。ぜひ本記事の手順と必要書類の一覧を参考に、完済後の売却を無理のないスケジュールで進めてください。

出典

  • 法務局「不動産登記の申請手続」
  • 国税庁「マイホームを売ったときの3,000万円の特別控除」
  • e-Gov法令検索「租税特別措置法第35条」
  • 不動産売買での抵当権の抹消時期について(代金決済・引き渡し時までの完了が実務上の基準) https://mansion.theatres.co.jp/sittoku/11230/
  • 国税庁 No.3302「マイホームを売ったときの特例」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
  • 登記識別情報(登記済証)の再発行不可と代替手続きについて https://shiho-shoshi-tabuchi.jp/2025/02/04/saihakkou/ 、 https://www.meigi-henkou.jp/16105032454666
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