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一戸建て売却の流れを7ステップで徹底解説

転勤や住み替えをきっかけに一戸建てを売ろうとすると、最初に何から手を付ければよいのか分からず、不動産会社に査定を申し込んだところで止まってしまう方が少なくありません。一戸建て売却は、売却相場調査から引き渡しまでおおむね7つの工程に分かれ、途中で結ぶ媒介契約だけでも一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3種類から選ぶ必要があります。

工程ごとにやることと期間の目安を押さえておけば、査定を受けた段階で一戸建ての売却を強制されることもなく、自分のペースで判断を進められます。

本記事では、一戸建て売却の流れを7ステップで解説し、各段階でかかる期間や費用の目安を2026年9月時点の情報でまとめます。

この記事はこんな方に向いています

  • 家の老朽化で建て替えを諦め一戸建てを初めて売ることになり、7つの手順のうちどこから動くべきか迷う方
  • 離婚を機に自宅一戸建てを手放すことになったが、査定から引き渡しまでの全体の流れが見通せず不安な方
  • 資金需要で自宅を売却する予定だが、契約から引き渡しまで何ヶ月かかるのか具体的な期間感が知りたい方

一戸建て売却の流れは7ステップ|全体像を先に押さえる

一戸建て売却は、売却相場を調べる作業から引き渡しまで、次の7つの工程を順番にたどります。

  1. 売却相場を調べる
  2. 不動産会社に査定を依頼する
  3. 媒介契約を結ぶ
  4. 売却活動(販売活動)を行う
  5. 買主と売買契約を結ぶ
  6. 引き渡しの準備をする
  7. 決済・引き渡しを行う

それぞれの手順は後の見出しで詳しく説明しますが、まず全体の流れを図でも確認してください。

1
売却相場を調べる
匿名査定や公的データで目安を把握
2
不動産会社に査定を依頼する
複数社の訪問査定を比較
3
媒介契約を結ぶ
一般・専任・専属専任から選択
4
売却活動を行う
広告掲載・内覧対応
5
買主と売買契約を結ぶ
手付金の受領と条件確定
6
引き渡しの準備をする
抵当権抹消手続き・引っ越し
7
決済・引き渡し
残代金の受領と鍵の引き渡し

上から下へ進む7つの丸印が、売却相場調査から決済までの工程の順序と、それぞれで何をするかを示しています。

不動産の査定を受けた段階で一戸建ての売却を決める必要はありません。売却相場を知るだけの利用も認められています。

売却相場の調べ方と一戸建てならではの注意点

一戸建ての売却相場は、匿名査定サービスや不動産会社への査定依頼で目安をつかめます。匿名査定は氏名や電話番号を入力せずに価格帯を知れるため、まだ会社に連絡したくない段階でも使いやすいサービスです。ただし匿名査定は周辺の取引事例から機械的に算出するため、建物の劣化状況や再建築不可といった個別事情までは反映しきれません。精度の限界については匿名査定・AI査定の精度と賢い使い方で解説しています。

一戸建ては土地と建物をそれぞれ評価したうえで合算する点が、マンションの売却相場調査と異なります。接道状況や建ぺい率・容積率、境界確定の有無によって土地の評価が上下しやすく、同じ地域内でも価格の幅が出やすい点を踏まえておく必要があります。

境界が未確定の土地は測量費用がかかる場合があるため、早めに不動産会社へ確認しておきましょう。

不動産会社選びと査定の受け方|一戸建て売却の第一歩

相場感をつかんだら、複数の不動産会社に訪問査定を依頼します。訪問査定は建物内外を実際に見て価格を算出するため、匿名査定よりも精度が高くなる一方、依頼した会社の連絡先を伝える必要があります。査定額だけで不動産会社ばず、宅地建物取引業の免許番号や行政処分歴の有無、担当者が一戸建ての取引実績を持っているかも確認してください。

複数社の査定を比較する際は、売却相場からかけ離れて高い査定額を出す不動産会社に注意が必要です。媒介契約を取るためだけに売却相場より高い金額を提示し、実際の売却活動では値下げを前提に進めるケースもあるため、査定根拠の説明が具体的かどうかを基準に選んでください。

査定額の根拠を口頭だけで済ませず、書面での提示を求めると比較しやすくなります。

媒介契約を結ぶ|一戸建て売却を任せる契約タイプ

不動産の査定を比較して不動産会社を決めたら、媒介契約を結びます。宅地建物取引業法に基づく媒介契約には3種類あり、依頼できる会社の数や、全国の不動産会社が物件情報を共有するレインズへの登録義務が異なります。

一般媒介契約

複数の不動産会社に同時に依頼できる契約です。レインズへの登録義務や業務状況の報告義務がないため、各社の動きが見えにくい反面、不動産会社同士を競わせやすい契約でもあります。

専任媒介契約

依頼先を1社に絞る契約で、契約日から7日以内(休業日を除く)にレインズへ登録する義務があり、2週間に1回以上の業務状況の報告が義務付けられています。

専属専任媒介契約

専任媒介契約よりも拘束が強く、契約日から5日以内(休業日を除く)にレインズへ登録し、1週間に1回以上の報告を受けられます。自分で買主を見つけた場合でも、その不動産会社を通す必要があります。

どの契約が合うかは、売り急ぐ事情があるか、自分で買主を探す見込みがあるかによって変わります。全体の進め方は不動産売却の完全ガイドでも解説しています。

報告頻度や登録期限は契約書に明記されています。口頭説明だけで納得せず、条文で確認してください。

売買契約から引き渡しまで|一戸建て売却後半の流れ

媒介契約を結んだあとは、不動産会社が広告を出し、内覧対応を重ねて買主を探します。買主候補が見つかると、価格や引き渡し時期の条件交渉を経て売買契約を結び、手付金を受け取ります。

売買契約から引き渡しまでは、買主の住宅ローン審査の進み方や、抵当権抹消手続き・引っ越しの準備にかかる時間によって前後し、一戸建て全体の売却期間は数ヶ月から半年程度を見込んでおく方が現実的です。離婚に伴って一戸建てを売却する場合は、財産分与の内容を先に取り決めておかないと、売買契約の締結後に代金の分け方で揉める原因になります。取り決めの進め方は離婚協議書と家の売却への関わりで解説しています。

引き渡し日は買主のローン実行日に合わせるため、自分都合だけでは決められません。

一戸建てを高く売るためのポイント

一軒家を高く売るためには、売却活動を始める前の準備が結果を左右します。室内の清掃や不用品の整理は、リフォームほど費用をかけずに内覧時の印象を改善できる方法です。築年数が古い一戸建ての場合、解体して更地にしてから売るか、建物を残したまま売るかで買主層が変わるため、不動産会社と相談してから判断してください。

複数の不動産会社を比較し、売却活動の提案内容や広告の出し方まで確認しておくと、一戸建て売却の流れ全体を通じて希望に近い価格で成約しやすくなります。市況が落ち着いている時期に急いで値下げをすると売却相場より低い価格で決まりやすいため、販売開始から一定期間は反応を見ながら調整する進め方が現実的です。

解体の判断は売却価格だけでなく解体費用との差額で考える必要があります。見積もりは早めに取ってください。

売却にかかる費用と税金|一戸建て特有の出費

売却にかかる主な費用

一戸建て売却でもっとも金額が大きいのは仲介手数料です。売買価格が400万円を超える場合、仲介手数料の上限は「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた金額と定められています。このほか、抵当権抹消の登記費用、測量が必要な場合の測量費用、引っ越し費用がかかります。

譲渡所得税と特例

売却益(譲渡所得)が出た場合、譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える長期譲渡は20.315%、5年以下の短期譲渡は39.63%の税率で譲渡所得税がかかります。自宅として住んでいた一戸建てであれば、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例がありますが、売却した年の前年および前々年に同じ特例を受けていないことが条件です。住宅ローンの残債が売却代金で返しきれない見込みがある場合は、任意売却の仕組みと手続きの流れも選択肢として確認しておくと安心です。

3,000万円特別控除は確定申告をしないと適用されません。引き渡し後の手続きまで忘れずに進めてください。

よくある質問

一戸建て売却の流れ全体で、査定から引き渡しまでどのくらいの期間がかかりますか?

物件の立地や買主の住宅ローン審査状況によって変わりますが、売却相場調査から引き渡しまで数ヶ月から半年程度を見込んでおくと、スケジュールを立てやすくなります。

匿名査定だけで一軒家の売却を判断できますか?

匿名査定は周辺の取引事例から算出した目安にとどまり、建物の劣化状況や個別の土地条件までは反映されていません。実際の売却を検討する段階では、不動産会社への訪問査定を合わせて確認してください。

媒介契約はどれを選べばいいですか?

複数社に依頼して競わせたい場合は一般媒介契約、1社に任せてレインズ登録や定期報告を受けたい場合は専任媒介契約か専属専任媒介契約が向いています。売り急ぐ事情があるかどうかで選び方が変わります。

住宅ローンが残っていても一戸建てを売却できますか?

売却代金で残債を完済できれば抵当権を抹消して引き渡せます。完済できない見込みがある場合は、金融機関の同意を得て進める任意売却という方法もあります。

離婚に伴う一戸建て売却で気をつけることはありますか?

売却代金の分け方や住宅ローンの名義について、売買契約を結ぶ前に取り決めておく必要があります。取り決めが曖昧なまま進めると、引き渡し直前になって代金の分配で揉める原因になります。

一戸建て売却の流れを押さえて、無理のないペースで進める

一戸建て売却は、売却相場調査・査定・媒介契約・売却活動・売買契約・引き渡し準備・決済という7つの工程を順番にたどる作業であり、一軒家特有の土地評価や解体の判断が加わる分、マンション売却より検討事項が増えます。ぜひ本記事の7ステップを参考に、焦らず自分のペースで一戸建て売却を進めてください。

出典

  • 国土交通省「宅地建物取引業法」(媒介契約の種類・レインズ登録義務・業務報告義務)
  • 国税庁「土地や建物を売ったとき」(譲渡所得税の税率・長期短期の判定)
  • 国税庁「マイホームを売ったときの特例」(3,000万円特別控除の適用条件)
  • 国税庁 No.3208・No.1440「譲渡所得の区分(短期・長期)」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1440.htm)
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