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不動産の売買契約書とは?手付金と契約不適合責任

不動産の売買契約書とは?手付金と契約不適合責任
売買契約書ばいばいけいやくしょ契約・手続き

売主と買主が売買の条件を確認して取り交わす書類です。売買価格・引き渡し日・契約不適合責任の範囲・違約金などを記載します。作成後は原則として一方的に取り消せません。

不動産会社から「売買契約書に署名捺印をお願いします」と言われても、何を確認すればいいのか分からないまま契約日を迎えようとしている場面はよくあります。

売買契約書は、売主と買主が売却価格や引き渡し日などの条件を確認し合ったうえで取り交わす書類で、いったん取り交わすと一方的な取り消しは原則できません。

本記事では、売買契約書が不動産の売却でどう関わるか、売主として確認すべき記載内容と手続きの流れを解説します。

売買契約書とは(読み方・記載内容)

売買契約書は「ばいばいけいやくしょ」と読み、不動産の売買における最終的な合意文書です。

売買価格や引き渡し日、手付金の額、契約不適合責任の範囲、違約金の定めなど、売主と買主が個別に交渉した条件を条文の形でまとめます。

売買契約書に署名捺印し手付金を受け渡した時点で契約が成立し、以降は買主・売主のどちらか一方の都合だけで契約を解除することは原則できません。

契約書に記載のない内容は口約束として扱われにくいため、価格交渉や特約で決めた事項はすべて条文に落とし込んでおく必要があります。

売買契約書はこんな場面で出てきます

担当者

来週の火曜日に売買契約書の締結をお願いしたいのですが、ご都合いかがでしょうか。

あなた

大丈夫です。手付金は200万円と聞いていますが、それで間違いないですか。

担当者

はい、売買価格2,980万円に対する手付金として200万円をお預かりします。

あなた

引き渡し日はローンの完済と同じ日にできますか。

担当者

抵当権抹消の手続きも合わせて進めますので、引き渡し日は来月20日で契約書に記載しますね。

あなた

契約不適合責任のところで、去年の雨漏り修理のことも書いておいた方がいいですよね。

担当者

そうですね、修理済みの経緯を特約に明記して、契約書に反映しておきましょう。

売買契約書と重要事項説明・媒介契約の違い

売買契約書は、売却の準備段階で登場する書類と混同されやすいです。作成する時期と交わす相手が異なります。

売買契約書・重要事項説明・媒介契約の違い

項目売買契約書重要事項説明媒介契約
作成のタイミング売買条件が固まり契約を結ぶ日契約の直前不動産会社に依頼した時点
交わす相手売主と買主不動産会社から買主へ説明売主と不動産会社
主な記載内容価格・引き渡し日・契約不適合責任・違約金物件の権利関係や法令上の制限仲介手数料・契約期間・報告義務

媒介契約には専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約の3種類があり、どの媒介契約で仲介を依頼したかによって不動産会社からの報告頻度が変わりますが、売買契約書の記載内容そのものには影響しません。

不動産の売却で売買契約書がどう関わるか

不動産の売却では、買主を見つけて条件がまとまった後に売買契約書を取り交わす段階に入ります。

ここで署名捺印し手付金を受け取ると、売主の立場で「もっと高く売りたいから他の買主に売り直したい」という理由での解除はできなくなります。

買主から契約不適合責任を追及される可能性もあるため、雨漏りや設備の不具合など把握している欠陥は契約書の特約に明記しておく必要があります。

仲介で不動産会社に依頼している場合は、売買契約書の条文を不動産会社と一緒に確認し、引き渡し日や仲介手数料の支払いタイミングも合わせて把握しておくと、契約後の手続きがスムーズになります。

売買契約書の手付金・引き渡し日・契約不適合責任の記載

売買契約書には、売主として押さえておきたい条項がいくつかあります。

手付金は契約時に買主から受け取る金銭で、引き渡しまでに買主の都合で契約を解除された場合は売主が受け取ったままにできる一方、売主の都合で解除する場合は同額を買主に返す取り扱いが一般的です。

引き渡し日は残代金の受領と鍵の引き渡しを同時に行う日として明記し、ローンの完済や抵当権の抹消と日程を合わせる必要があります。

契約不適合責任の範囲や免責の特約も、後から欠陥が見つかったときのトラブルを避けるうえで確認しておきたい項目です。

売買契約書を交わしてから引き渡しまでの流れ

売買契約書の締結から引き渡しまでの流れ

1
売買契約書の締結
売主・買主が署名捺印し、手付金を受け渡します。
2
ローン・抵当権の準備
買主の融資承認と、売主側の抵当権抹消の手続きを進めます。
3
引き渡し日の調整
残代金の受領日と鍵の引き渡し日を確定します。
4
残代金の受領・引き渡し
司法書士が登記手続きを行い、売却が完了します。

契約から引き渡しまでは1〜2ヶ月程度が目安です。契約前後の全体的な流れは「不動産売却の流れ」で解説しています。

売買契約書についてよくある質問

Q 売買契約書を取り交わした後にキャンセルはできますか?


A 原則として一方的な取り消しはできません。手付金を放棄すれば買主から解除できる特約が入っている場合もありますが、売主側から解除する場合は受け取った手付金の返還に加えて違約金が発生することがあります。

Q 売買契約書は不動産会社に作ってもらえますか?


A 仲介を依頼している場合は、不動産会社が売買契約書の案を用意し、条文の説明を受けながら内容を確認する流れが一般的です。個人間売買の場合は司法書士などに作成を依頼するケースもあります。

Q 売買契約書の内容に納得できない場合はどうすればいいですか?


A 署名捺印する前であれば、価格や引き渡し日、特約の内容について不動産会社に修正を相談できます。署名捺印後は原則変更できないため、疑問点は契約日より前に解消しておく必要があります。

Q 契約不適合責任について不安がある場合はどうすればいいですか?


A 把握している欠陥や不具合は契約書の特約に記載してもらうことが基本です。個別の判断に迷う場合は、司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。

売買契約書のまとめ

売買契約書は、売主と買主が不動産の売却の条件を確定させる最終合意文書で、取り交わした後は原則として一方的な取り消しができません。

手付金や引き渡し日、契約不適合責任の範囲など、売主として確認すべき条項を契約日より前に把握しておくことで、契約後のトラブルを避けやすくなります。

ぜひ本記事の売買契約書についての解説を参考に、不動産の売却に向けた契約内容の確認を進めてください。

記事監修者情報

ミカタ株式会社 代表取締役 荒川竜介

ミカタ株式会社 代表取締役
荒川 竜介
あらかわ りょうすけ
不動産業界歴10年以上宅地建物取引士
新卒で中堅デベロッパーに入社し、大手不動産仲介会社、フルコミッションの売買仲介営業と、合計4年半にわたって不動産仲介の現場に従事しました。その後、マンションリサーチ株式会社で営業責任者・サービス責任者・執行役員を務め、2018年12月にミカタ株式会社を設立

この記事を書いた人

不動産売却のカギ編集部
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