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登記事項証明書の取り方|オンライン申請も解説

相続した土地の名義や共有者の持分を確認しようと法務局のホームページを開いても、登記事項証明書の取り方や必要な書類がどこに書かれているか分からず、ページを閉じてしまった方は少なくありません。

登記事項証明書は、法務局の窓口、郵送、そして法務省が提供する登記・供託オンライン申請システム(登記ねっと・供託ねっと)という3つの方法で取得でき、オンライン申請を使えば窓口に出向かずに自宅から請求できます。登記事項証明書の手数料は窓口請求が1通600円、オンライン請求なら490〜520円で、2026年9月時点の金額です。

本記事では、登記事項証明書で分かることと分からないこと、窓口・郵送・オンラインそれぞれの取り方、費用の違いを解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 相続した土地の登記事項証明書を取得したいが、オンライン申請の手順が分からず戸惑っている方
  • 62歳で法務局に出向く時間が取れず、自宅からの取得方法を確認しておきたい方
  • 共有名義の土地の権利関係を確認するため、登記事項証明書の取り方を専門家に頼む前に自分で調べたい方

登記事項証明書とは|相続した土地や家の権利関係を確認する基礎知識

登記事項証明書は、土地や建物の所在・面積、所有者の氏名、抵当権(ていとうけん/借入の際に不動産に設定される担保権)の有無といった情報を、法務局が公的に証明する書類です。相続した土地が誰の名義になっているか、共有者が何人いるかは、この証明書を取得しないと正確には分かりません。

記載される3つの区分|表題部・甲区・乙区

登記事項証明書は表題部、甲区、乙区という3つの部分で構成されます。表題部には土地の所在・地番・地目・地積が記載され、甲区には所有権に関する事項として所有者の氏名と共有者ごとの持分が記載されます。乙区には抵当権などの事項が記載されます。

地役権・囲繞地・筆界との関係|証明書で分かること・分からないこと

地役権(ちえきけん/他人の土地を自分の土地のために使う権利)が設定されていれば乙区に記載されますが、囲繞地(いにょうち/他の土地に囲まれて道路に出られない土地)との関係や通行の実態までは記載されません。また、登記事項証明書には地番や地積が載りますが、隣地との筆界(ひっかい/登記上の境界線)の正確な位置までは分からず、確定するには土地家屋調査士による測量が必要です。

乙区の記載だけでは権利関係の全体像が分からないこともあるため、気になる記載があれば早めに専門家へ確認しましょう。

共有名義や借地の土地は売れるのか|登記事項証明書で確認できること

共有名義や借地権のある土地は、名義や権利の内容によって売却の進め方が大きく変わります。登記事項証明書の甲区・乙区を確認すれば、自分の土地がどちらに当たるかが分かります。

共有名義の土地を売るときに確認したいこと

甲区に複数の氏名と持分割合が記載されている場合、その土地は共有名義です。共有名義の土地を売却するときは、原則として共有者全員の同意が必要になり、1人の意思だけでは売却できません。例えば兄と2人で土地を引き継いだ場合、甲区の記載は次のような関係になります。

共有者(例:兄)
土地の所有権1/2
←共有名義→
共有者(例:あなた)
土地の所有権1/2

図のように、共有者それぞれの持分は登記事項証明書の甲区で確認でき、土地の売却には共有者全員の同意が必要になる点が分かります。

借地権がある土地を売るときに確認したいこと

乙区に賃借権や地上権の登記がある場合、その土地には借地権が設定されています。ただし借地権は登記されていないことも多く、登記事項証明書に記載がなくても借地契約が存在するケースがあるため、賃貸借契約書も併せて確認する必要があります。

共有名義や借地権付きの土地は、売却条件の調整に時間がかかりやすいので、早めに権利関係を確認しておくと安心です。

土地や家の登記事項証明書を取る方法|法務局窓口・郵送・オンラインの3つの取り方

登記事項証明書は、不動産の所在地にかかわらず、全国どこの法務局窓口でも取得できます。窓口では交付申請書に土地の所在・地番を記入し、登記事項証明書の手数料分の収入印紙を添えて提出します。本人確認書類や不動産との関係を示す書類は原則不要で、誰でも請求できます。

郵送で請求する場合は、交付申請書と手数料分の収入印紙、返信用の切手を貼った封筒を法務局へ送ります。窓口や郵送は土地の所在地を管轄する法務局でなくても構いません。オンライン申請を使う方法については、次の見出しで手順を説明します。

郵送請求は往復の日数がかかるため、急いでいる場合は窓口かオンライン申請を選んだほうが早く手に入ります。

オンラインで登記事項証明書を取得する手順|登記・供託オンライン申請システムの使い方

登記事項証明書のオンライン申請は、法務省が運営する登記・供託オンライン申請システム(登記ねっと・供託ねっと)を使って行います。

申請前に準備するもの

利用者登録(氏名とパスワードを登録するかんたん証明書請求であれば、ICカードリーダーや電子証明書は不要です)、取得したい土地や建物の所在・地番、手数料を支払うためのインターネットバンキングまたはペイジー対応のATM等が必要です。

申請からダウンロード・郵送受け取りまでの流れ

登記・供託オンライン申請システムにログインし、かんたん証明書請求から対象の不動産を検索して請求内容を入力し、手数料を電子納付したあと、受け取り方法を「窓口」か「郵送」から選びます。オンライン請求で取得した登記事項証明書は、画面からそのままPDFとして保存することはできません。公的な証明力のある登記事項証明書は紙の書面として窓口か郵送で受け取る必要があり、画面上でPDF表示されるのは、法的な証明力を持たない登記情報提供サービスという別のサービスです。

すぐに内容だけ確認したい場合は登記情報提供サービス、提出用に証明書として使う場合は登記・供託オンライン申請システムと、目的で使い分けましょう。

不動産の登記事項証明書を取得する費用と手数料|窓口・郵送・オンラインの違い

登記事項証明書の手数料は、取得方法によって異なります。

登記事項証明書の取得方法別の手数料(1通あたり)
取得方法手数料
法務局窓口での請求600円
郵送での請求600円
オンライン請求・郵送受け取り520円
オンライン請求・窓口受け取り490円

出典:法務省「登記事項証明書等の交付請求」(2026年9月時点)をもとに作成

オンライン請求のほうが窓口や郵送より手数料が安くなるのは、システムで処理する分だけ事務コストが下がるためです。何通も取得する場合は、この差がまとまった金額になります。登記事項証明書の取得費用も含めた不動産売却全体の費用の目安は、不動産売却にかかる税金と費用の全体像|いくら手元に残る?で解説しています。

複数の土地をまとめて確認したい場合、通数分の手数料がかかる点も予算に入れておきましょう。

土地の権利関係を把握したら|司法書士・土地家屋調査士への相談のタイミング

登記事項証明書で共有者や抵当権の有無を確認したあと、筆界が不明確だったり、相続登記がまだ済んでいなかったりする場合は、専門家への相談が必要になります。

相続した土地の名義が故人のままになっている場合は、相続登記を行う必要があります。2024年4月1日からは相続登記の申請が義務化され、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記しないと、罰則の対象になることがあります。相続登記や必要書類の準備は司法書士に相談すると進めやすくなります。

隣地との筆界が登記上はっきりしない場合は、土地家屋調査士に依頼して筆界確認や測量を行い、必要に応じて筆界確定の手続きを進めます。

相続登記の期限が過ぎると手続きが複雑になりやすいので、登記事項証明書で名義を確認した時点で早めに動き出しましょう。

呼び方の違いに注意|登記簿謄本と登記事項証明書は同じ内容

登記事項証明書と登記簿謄本(とうきぼとうほん)という言葉は、どちらも同じ不動産の権利関係を示す書類として使われます。かつて登記簿は紙の帳簿で管理され、その写しを登記簿謄本と呼んでいましたが、登記情報がコンピュータ化された現在は登記事項証明書という名称が正式名称です。不動産会社や金融機関との会話で登記簿謄本という言葉が出てきても、取得する書類は登記事項証明書と同じものと考えて問題ありません。

書類名を聞かれたときに迷ったら、「登記事項証明書」と伝えれば今の正式名称として通じます。

よくある質問

登記事項証明書は誰でも取得できますか?

取得できます。登記事項証明書は不動産の所有者本人に限らず、誰でも請求できる公開された書類です。土地や建物との関係を示す書類の提出も原則として求められません。

登記事項証明書のオンライン申請はいつでも利用できますか?

登記・供託オンライン申請システムの利用時間は平日が8時30分から23時まで、土曜・日曜・祝日は8時30分から18時までとなっており、12月29日から1月3日の年末年始のみ利用できません。急いでいる場合は利用時間に注意してください。

マイナンバーカードがないとオンライン申請できませんか?

かんたん証明書請求という方法であれば、氏名とパスワードによる利用者登録だけで申請できるため、マイナンバーカードや電子証明書は必須ではありません。

共有名義の土地は自分の持分だけを記載した証明書を取得できますか?

できません。登記事項証明書には共有者全員の氏名と持分割合がまとめて記載され、自分の持分だけを抜き出した証明書は発行されません。

登記事項証明書に有効期限はありますか?

法律上の有効期限は定められていません。ただし不動産売却や金融機関への提出では、発行から3か月以内の証明書を求められることが多いため、提出先に確認してから取得してください。

登記事項証明書の取り方を押さえてオンライン申請も活用しよう

登記事項証明書は、窓口・郵送・オンライン申請という3つの方法で取得でき、オンライン申請を使えば法務局へ出向かずに自宅から請求できます。共有名義や借地権の有無、相続登記が済んでいるかどうかは、この証明書を取得して初めて正確に分かります。ぜひ本記事の取り方と費用の比較を参考に、ご自身の土地や家の登記事項証明書を取得してみてください。

出典

  • 法務省「登記事項証明書等の交付請求について」
  • 法務省「登記・供託オンライン申請システム(登記ねっと・供託ねっと)」
  • 法務省「オンラインによる登記事項証明書及び印鑑証明書の交付請求について」
  • e-Gov法令検索「不動産登記法」
  • 法務省「相続登記の申請義務化について」
  • 法務局「登記事項証明書等の請求にはオンラインでの手続が便利です」
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