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数次相続とは?相続登記と不動産売却への影響

数次相続とは?相続登記と不動産売却への影響
数次相続すうじそうぞく相続

相続の手続きが終わらないうちに相続人が亡くなり、相続が重なった状態です。関係者が増えて遺産分割協議がまとまりにくくなります。相続登記を先送りするほど起きやすくなります。

親の家を相続登記しないまま数年が過ぎ、その間に相続人だった兄や母まで亡くなってしまうと、相続人の数が一気に増えて手続きが止まってしまいます。

これが数次相続で、遺産分割協議に加わる人が多くなるほど、話し合いも書類作成もまとまりにくくなります。

本記事では、数次相続が不動産の売却にどう関わるかを解説します。

数次相続の意味と読み方

数次相続(すうじそうぞく)とは、最初の相続の手続きが終わらないうちに、その相続人自身が亡くなり、次の相続が重なって発生する状態を指す言葉です。

例えば祖父が亡くなって相続登記を済ませる前に、相続人だった父も亡くなってしまうと、父の相続人である配偶者や子も遺産分割協議に加わることになります。

相続登記を先送りするほど起きやすく、世代をまたぐほど相続人の数も増えていきます。

数次相続はこんな場面で出てきます

担当者

「ご実家の売却をご検討とのことですが、登記簿を見るとまだお祖父様の名義になっていますね」

あなた

「祖父が亡くなった後、父も去年亡くなってしまって、名義を変えていませんでした」

担当者

「それは数次相続に当たりますね。お父様の相続人になった方全員の同意が必要になります」

あなた

「兄も相続人になるんですね。査定額は2,800万円と聞いていますが、この状態でも売れるんでしょうか」

司法書士

「売買契約の前に相続登記を済ませる必要がありますので、まず遺産分割協議書を作成しましょう」

あなた

「相続人は3人になりますが、それぞれ署名捺印すればいいんでしょうか」

司法書士

「はい、全員分がそろえば、来月には相続登記が完了できます」

担当者

「登記が終わりましたら、そのまま販売活動を始められますので、進み次第ご連絡くださいね」

数次相続と代襲相続の違い

数次相続と混同されやすい言葉に代襲相続があります。発生するタイミングと相続人の立場が異なります。

数次相続と代襲相続の違い

項目数次相続代襲相続
発生のタイミング最初の相続が始まった後に相続人が死亡最初の相続が始まる前に相続人が死亡
相続人になる人死亡した相続人自身の相続人孫や甥・姪など代わりに相続する人
対象になる範囲誰が亡くなっても起こる子や兄弟姉妹などに限られる

数次相続は不動産を売るときにどう関わるか

家やマンションを売却する際、登記名義が祖父母のままだったり相続登記が済んでいないと、数次相続が起きた不動産は関係者が増えて遺産分割協議書に全員の署名捺印が必要になります。

相続人の一人が認知症であったり海外に住んでいたりすると、手続きがさらに複雑になります。

売買契約を結ぶ前に、まず相続登記を済ませて名義を売主に統一しておく必要があります。

名義がそろっていない不動産は、買主も融資審査で不安を持つため、売却活動を始める前の準備が欠かせません。

数次相続と相続登記の関係

相続登記は義務化されており、放置すると数次相続がさらに重なっていく原因になります。

数次相続が起きてしまった不動産でも、相続登記の手続き自体は可能ですが、必要な戸籍謄本や印鑑証明書の枚数が増え、時間もかかります。

義務化にともなう期限や手続きの詳しい内容は「相続登記の義務化と手続き」で解説しています。

数次相続の遺産分割協議のまとめ方

数次相続では、最初の相続人だけでなく、その相続人が亡くなったことで新たに相続人となった人全員の同意が必要になります。

全員が遺産分割協議書に署名捺印しないと、相続登記も進まず、売買契約も結べません。

関係者が多くなるほど、不動産を売って代金を分ける換価分割や、一人が不動産を取得して他の相続人に金銭を渡す代償分割を検討する場面も増えます。

相続人の一部が相続放棄をすれば、その人は次の相続に関わらなくなり、関係者を減らせる場合もあります。

数次相続の不動産を売却するまでの流れ

1
相続人を確認
戸籍謄本で誰が新たに相続人になったかを調べます。
2
遺産分割協議
全員の同意をとり、協議書を作成します。
3
相続登記
売主の名義に統一します。
4
売買契約
名義がそろってから買主と売買契約します。

相続人が多い場合や海外在住者がいる場合は、司法書士や弁護士に相談したほうが進みやすくなります。

数次相続についてよくある質問

Q 数次相続が起きているかどうか、どう確認すればいいですか。


A 登記事項証明書で名義人を確認し、その人がすでに亡くなっているかを戸籍謄本で調べます。相続登記が済んでいない不動産は、まず名義を確認する必要があります。

Q 数次相続の遺産分割協議はどこまで話し合いが必要ですか。


A 最初の相続人の配偶者や子など、新たに相続人となった人全員の同意が必要です。人数が多いほど話し合いに時間がかかります。

Q 数次相続が起きている不動産を売る前にすることは。


A 全員の同意を得た遺産分割協議書を作成し、相続登記を済ませて売主の名義に統一する必要があります。

Q 相続放棄をすれば数次相続の関係者を減らせますか。


A 相続人の一部が相続放棄をすると、その人は次の相続に関わらなくなるため、関係者を減らせる場合があります。個別の事情によって判断が変わるため、司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。

数次相続のまとめ

数次相続は、相続登記を先送りするほど相続人が増え、遺産分割協議も複雑になっていきます。

不動産を売却するには、全員の同意をまとめて相続登記を済ませ、名義を売主にそろえておく必要があります。

ぜひ本記事の数次相続の内容を参考に、不動産の売却に向けた相続登記や遺産分割協議を早めに進めてください。

記事監修者情報

ミカタ株式会社 代表取締役 荒川竜介

ミカタ株式会社 代表取締役
荒川 竜介
あらかわ りょうすけ
不動産業界歴10年以上宅地建物取引士
新卒で中堅デベロッパーに入社し、大手不動産仲介会社、フルコミッションの売買仲介営業と、合計4年半にわたって不動産仲介の現場に従事しました。その後、マンションリサーチ株式会社で営業責任者・サービス責任者・執行役員を務め、2018年12月にミカタ株式会社を設立

この記事を書いた人

不動産売却のカギ編集部
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