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家を売る時に必要な書類一覧|取得方法と注意点をわかりやすく解説

家を売ろうと決めたあと、不動産会社の担当者から「本人確認書類」「登記事項証明書」「印鑑証明書」「住宅ローンの残高証明書」といった名前を次々と挙げられ、何をどこで取ればいいのか分からないまま時間が過ぎていく方は少なくありません。

家を売る時に必要な書類は、売却の段階(契約前・契約時・引き渡し時)ごとにほぼ決まっています。本人確認書類、登記事項証明書(旧・登記簿謄本)、固定資産税納税通知書、住宅ローンの残高証明書などが中心で、市区町村役場・法務局・取引中の金融機関のいずれかで取得できます(2026年9月時点)。

本記事では、家を売る時に必要な書類の一覧と取得方法、家の名義変更で追加になる必要書類、離婚や相続が絡むときの注意点を解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 子どもが独立して夫婦二人には広すぎる家を売ろうとしているが、住宅ローンの完済証明書をどこで取得すればよいか分からない方
  • 再婚を機に前の家を処分することになり、離婚時の財産分与の書類と売却の必要書類が重複していて整理に困っている方
  • 通勤の変化で引っ越しを決めた45歳会社員で、平日の日中しか取れない役所の窓口業務に休暇を割く余裕がなく焦っている方

家を売る時に必要な書類一覧|売却の流れでみる全体像

家を売る時に必要な書類は、一度にすべて揃えるものではなく、不動産売買契約の前・契約時・引き渡し時の3段階に分けて、段階ごとの書類と取得先を集めていきます。

家を売る時に必要な書類(段階別)
段階主な必要書類取得先
契約前本人確認書類/登記事項証明書/固定資産税納税通知書自宅保管・法務局・市区町村役場
契約時印鑑証明書/実印/(マンションの場合)管理規約・利用細則市区町村役場・管理会社
引き渡し時住宅ローン残高証明書・一括返済計算書取引中の金融機関

出典:法務局・国税庁の公開情報をもとに作成(2026年9月時点)

必要書類を集める順番は、下の図のように進めると迷いにくくなります。

1
必要書類の全体像を確認する
不動産会社から渡される一覧表で段階ごとの書類を把握
2
本人確認・権利関係の書類を集める
登記事項証明書・固定資産税納税通知書など
3
不動産会社・司法書士に不足を確認してもらう
物件固有の書類(境界確認書など)の有無を確認
4
契約・引き渡しに合わせて印鑑証明書等を準備
有効期限があるため直前に取得
5
家の名義変更(所有権移転登記)の書類を提出
司法書士を通じて法務局へ申請

上から下へ順番に進めれば、どの書類を今取るべきかが段階ごとに分かります。

印鑑証明書は不動産登記令第16条第3項により、作成後3か月以内のものが法律上必須とされており、早く取りすぎると使えなくなるので注意してください。

売却の契約前に揃える家の必要書類

不動産会社に家の売却を依頼する段階では、物件の権利関係と現在の税額を証明する書類が中心になります。

本人確認と権利関係の書類

運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類に加えて、法務局で取得できる登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ。土地や建物の所有者・権利関係を証明する書類)が必要です。購入時に取得した登記済証または登記識別情報も、本人が所有者であることを確認するために使われます。

登記と税金関連の書類

市区町村役場から毎年送られる固定資産税納税通知書は、固定資産税の分担額を計算する根拠として使われます。マンションの場合は管理規約や利用細則、過去の修繕履歴が分かる書類も、買主への説明資料として求められることがあります。

固定資産税納税通知書を手元で見つけられない場合は、市区町村役場で固定資産税評価証明書を代わりに取得できます。

不動産売買契約時に必要な書類|重要事項説明との関係

不動産売買契約の当日は、売主本人であることと契約内容に合意したことを証明する書類が必要になります。印鑑証明書と実印は、契約書に押す実印の正当性を確認するために使われます。住民票は、登記上の住所と現在の住所が異なる場合に提出します。

宅地建物取引業法(第35条)に基づき、契約前には重要事項説明が行われます。この制度は国土交通省が所管しています。建物の建築確認済証や検査済証、土地の測量図や境界確認書があれば、重要事項説明の内容が具体的になり、買主の不安も減らせます。これらの書類がすぐに出てこない場合は、不動産会社に早めに相談してください。

境界確認書が見つからない戸建ての場合、測量からやり直すと数週間かかることがあるため、早めの確認をおすすめします。

引き渡しと住宅ローン完済時に必要な家の書類

家の引き渡し日には、所有権を買主に移すための書類と、住宅ローンの抵当権(ていとうけん。ローンの担保として設定される権利)を抹消するための書類がそろって初めて取引が完了します。

取引中の金融機関から発行される住宅ローンの残高証明書と一括返済計算書は、売却代金でローンを完済できるかを確認するために必要です。完済後に、抵当権抹消に必要な書類(抵当権解除証書・登記識別情報など)が渡されるので、そのまま司法書士に引き渡します。司法書士へ登記を依頼する場合は、委任状への署名も必要になります。

住宅ローンの一括返済の申出(抵当権抹消に必要な書類の準備依頼)は数日かかる金融機関もあるため、引き渡し日の2〜3週間前には依頼しておくと安心です。

家の名義変更に必要な書類と変更手続きの流れ

家の名義変更(所有権移転登記)は、売主と買主がそれぞれ書類を用意し、司法書士を通じて法務局に申請します。

家の名義変更に必要な書類

売主側は登記識別情報(権利証)、印鑑証明書、固定資産評価証明書、司法書士への委任状を用意します。買主側は住民票と委任状を用意するのが一般的で、売主が追加で何かを負担することはほとんどありません。

申請から完了までの流れ

司法書士が法務局へ申請してから登記が完了するまでは、1〜2週間程度かかるのが一般的です。登記が完了すると、新しい登記事項証明書が発行され、買主の名義に変わったことを確認できます。

名義変更の司法書士費用は売主・買主のどちらが負担するか、契約前に不動産会社へ確認しておくと引き渡し直前のトラブルを避けられます。

離婚や相続で家を売る場合に増える必要書類

離婚に伴う財産分与で家を売る場合は、離婚協議書や財産分与契約書、住民票の除票(離婚前の住所を証明するもの)などが追加で必要になります。財産分与を目的に不動産の査定書を取る場合の取り方や注意点は、離婚時の不動産査定書の取り方で解説しています。

相続した家を売る場合は、相続関係説明図、遺産分割協議書、相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書が必要です。相続登記(家の名義変更)を済ませていないと売却できないため、売却を決めた時点でまず相続人同士の名義変更を終わらせておく必要があります。

相続人が複数いる場合、1人でも書類の準備が遅れると売却全体が止まるため、早い段階で全員に声をかけておきましょう。

必要書類が揃わないときの対処法と取得にかかる時間

登記事項証明書や印鑑証明書は、平日の日中しか開いていない窓口での取得が基本ですが、法務局のオンライン申請や市区町村のコンビニ交付サービスを使えば、休暇を取らずに取得できる場合があります。郵送による請求にも対応しているため、仕事を休めない場合は窓口以外の方法を先に調べておくと安心です。

必要書類をまだ集め始めていない段階で、まず売却相場の目安だけ知りたいという方もいます。匿名で物件情報を入力して売却相場を調べる匿名査定という方法もありますが、個別の事情までは反映されない限界があります。匿名査定のデメリットと注意点は匿名査定のデメリットと注意点、AI査定の精度の限界については匿名査定・AI査定の精度で解説しています。

書類の取得先が分からない場合は、まず不動産会社の担当者に一覧表を出してもらうと、役所を回る順番を一度に把握できます。

よくある質問

家を売る時に必要な書類は全部で何種類ありますか?

物件の種類や取引の状況によって異なりますが、戸建て・マンションともに本人確認書類・登記事項証明書・固定資産税納税通知書・印鑑証明書・住宅ローン関連の書類を合わせて10種類前後になることが多いです。

住宅ローンを完済していない場合、必要書類は変わりますか?

変わります。住宅ローンの残高証明書に加えて、売却代金で完済できるかを確認するための返済予定表や、金融機関との事前相談の記録が必要になる場合があります。

印鑑証明書はいつ時点のものが必要ですか?

印鑑証明書は、不動産登記令第16条第3項に基づき、作成後3か月以内のものであることが法律上必要です。契約日や引き渡し日から逆算して、直前に取得するようにしてください。

家の名義変更に必要な書類は売主と買主どちらが用意しますか?

売主は登記識別情報(権利証)や印鑑証明書、固定資産評価証明書を用意し、買主は住民票などを用意します。それぞれが自分の分を準備し、司法書士がまとめて法務局に申請します。

書類の取得に平日の休暇が取れない場合はどうすればよいですか?

法務局のオンライン申請や郵送請求、市区町村のコンビニ交付サービスを使えば、窓口に行かずに取得できる書類もあります。不動産会社や司法書士に代理取得を依頼できる場合もあるため、早めに相談してください。

家を売る時に必要な書類の準備を進めるために

家を売る時に必要な書類は、契約前・契約時・引き渡し時の3段階に分けて考えると準備がしやすくなります。本人確認書類や登記事項証明書は早めに、印鑑証明書のように有効期限がある書類は契約や引き渡しの直前に取得するのが基本です。離婚や相続が絡む場合は、財産分与契約書や遺産分割協議書といった追加の書類と、家の名義変更の手続きが先に必要になることもあります。ぜひ本記事の書類一覧と取得方法を参考に、売却のスケジュールに合わせて必要書類を準備してください。

出典

  • 法務省「不動産登記制度のご案内」
  • 法務局「登記事項証明書等の交付請求について」
  • 国土交通省「宅地建物取引業法に基づく重要事項説明制度の概要」
  • 宅地建物取引業法第35条(e-Gov法令検索)
  • 三井住友信託銀行「よくあるご質問」(住宅ローンの一括返済・完済証明書について)
  • 不動産登記令第16条第3項(日本法令外国語訳DBシステム)
  • 不動産売却HOME4U「抵当権抹消とは」(住宅ローンの一括返済・抵当権抹消手続きの解説)
  • PayPay銀行「各種証明書」ページ(完済証明書・一括返済計算書の違い)
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