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家の査定はどこに頼むべき?失敗しない業者選びのポイントを解説

親から相続した家の査定を申し込もうとして、検索結果に並ぶ不動産会社の多さに手が止まっている方は少なくありません。宅地建物取引業の免許を持つ不動産会社は全国に13万社以上(令和6年度末時点で132,291業者)あり、名前だけでは信頼できる1社を一目で判断できません。

家の査定は、個人情報を入れずに売却相場をつかめる匿名査定で目安を確認し、そのあとで複数の不動産会社に訪問査定を依頼して比べる進め方が基本です。査定額の高さだけで不動産会社を選ぶと、媒介契約(ばいかいけいやく・不動産会社に売却を依頼する契約)を結んだあとに売却価格を下げられる失敗につながります。

本記事では、家の査定をどこに頼むべきか、不動産会社選びで失敗しない比較の視点と、個人情報の扱い・営業電話の断り方までを解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 親から相続した実家の査定を頼む前に、どこに依頼すればよいか迷っている51歳の方
  • 高すぎる査定額を提示された知人の失敗談を聞き、業者選びで失敗したくないという方
  • 個人情報を渡した後の営業対応が不安で、断り方も含めて事前に確認しておきたいという方

家の査定で不動産会社が見ているポイント

不動産会社が家を査定するとき、まず確認するのは土地の形状と接道状況です。間口の広さや道路との高低差、建物の築年数や設備の状態、周辺で実際に成立した取引価格なども、査定額を左右する要素になります。

これらの情報は物件の外観だけでは分からない部分が多く、実際に建物の中へ入って傷みや設備の状況を確認する訪問査定で初めて数字に反映されることがあります。土地の境界が確定しているかどうかも、査定額に影響する項目のひとつです。

境界があいまいな土地は、確定測量の有無で査定額の幅が変わることがあります。

匿名査定と訪問査定|家の査定はどこに頼むべきか

匿名査定で売却相場の目安をつかむ

匿名査定は、氏名や電話番号を入れずに、エリアと建物の情報だけで売却相場の目安を確認できる方法です。不動産会社からの営業電話を受けずに相場感をつかめるため、まだ査定を頼む段階ではなく金額のレンジだけ知りたい方に向いています。

訪問査定で実際の金額を確認する

訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に家を訪れ、建物の状態や周辺環境を見たうえで査定額を出す方法です。匿名査定よりも精度の高い金額が分かりますが、氏名・住所・電話番号を伝える必要があり、査定後には不動産会社から連絡が入ります。

家の査定をどこに頼むか迷っている段階では、匿名査定で売却相場のレンジを確認したあと、訪問査定に進むかどうかを決める2段階の進め方が、個人情報の提供を最小限にしながら売却相場を把握する方法になります。匿名査定の仕組みと一括査定との違いは、匿名査定と一括査定の違いで解説しています。

匿名査定の結果はあくまで目安で、実際の売却価格は訪問査定と内覧を経て変わります。

複数の不動産会社へ家の査定を依頼して比べる方法

査定額の根拠を比べる

複数の不動産会社に訪問査定を依頼すると、同じ家でも査定額に差が出ることがあります。差の理由を担当者に確認し、周辺の取引価格や成約事例など根拠のある説明をしてくれるかどうかを見ます。根拠を示さず金額だけ高く提示する不動産会社には注意が必要です。

対応の速さや説明の分かりやすさを比べる

査定額だけでなく、質問への回答の速さや売却までのスケジュール、仲介手数料の説明が分かりやすいかどうかも比較の対象になります。査定額と、実際に売り出すときの売出価格は同じ金額ではなく、両者の違いは売出価格とは?家の査定額との違いと決め方で解説しています。

家の査定をどこに頼むか迷っている段階から、媒介契約を結ぶまでの流れを手順にすると、次のようになります(2025年10月時点)。

1
売却相場を調べる
公的な取引価格情報で地域の目安を把握
2
匿名査定を申し込む
個人情報なしで売却相場のレンジを確認
3
訪問査定を依頼
気になる不動産会社2〜3社に絞って依頼
4
査定額と対応を比較
根拠の説明と担当者の対応を見比べる
5
不要な会社は断る
契約しない意思を明確に伝える
6
媒介契約を結ぶ
仲介手数料・契約期間を確認してから契約

売却相場の確認から媒介契約まで、不動産会社に渡す個人情報の範囲が段階的に広がっていく流れが分かります。

査定額の根拠を聞いても説明があいまいな不動産会社は、媒介契約後の対応も不安が残ります。

査定額の高さだけで不動産会社を選ぶと起こる失敗

複数の査定額の中で一番高い金額を提示した不動産会社に惹かれるのは自然な流れですが、売却相場から大きく外れた高い査定額は、媒介契約を取るための金額であることがあります。契約後に売れないまま時間が経ち、不動産会社から値下げを提案される流れも見られます。

査定額は、不動産会社が売却できると見込む金額の目安であり、実際に買い手がつく売出価格とは別物です。複数社の査定額を比べるときは、最高値ではなく周辺の取引価格に近い根拠のある金額を基準に選ぶことが安全です。

売却相場より2〜3割高い査定額を出す不動産会社には、根拠を具体的に聞いてから判断してください。

個人情報の扱いから見る家の査定の申し込み方

匿名査定を使う場合、必要な入力項目はエリアと建物のタイプ、築年数程度で、氏名や電話番号の入力は不要です。訪問査定に進むと、氏名・住所・電話番号・メールアドレスの入力が必要になり、不動産会社から連絡が入ります。

戸建てとマンションでは査定で確認される項目が異なり、マンションを査定する場合に見られる細かい項目はマンション査定で見られる15のポイントで解説しています。

個人情報を渡す範囲を最小限にしたい場合は、まず匿名査定で売却相場を確認し、訪問査定に進む不動産会社の数を2〜3社程度に絞ってから個人情報を入力する進め方が、情報を渡す範囲を抑える方法になります。

訪問査定を依頼する前に、個人情報の利用目的が明記されているか確認してください。

査定後に営業電話が続くときの断り方

訪問査定を依頼すると、査定結果の連絡とあわせて、媒介契約の相談を目的とした営業電話が入ることがあります。断る意思がある場合は、査定の連絡を受けた時点で「今回は契約しません」と明確に伝えることで、以降の電話を減らせます。

電話がしつこく続く場合の具体的な伝え方や、営業電話を避けて査定だけを受ける方法は営業電話なしで家の査定をする方法で解説しています。

断る意思を伝えたあとも電話が続く場合は、対応日時と内容を記録しておくと安心です。

不動産会社と媒介契約を結ぶ前に確認しておきたいこと

複数社の査定を比較して不動産会社を決めたあとは、媒介契約の内容を確認します。媒介契約には一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の3種類があり、1社に絞るか複数社に依頼できるかという点が異なります。

仲介手数料は宅地建物取引業法で上限が定められており、売却価格に応じて上限額が変わります。契約を結ぶ前に、仲介手数料の金額と契約期間、途中で解約できる条件を確認しておくことで、契約後の行き違いを防げます。

媒介契約の種類によって、自分で買い手を見つけた場合の扱いも変わるので事前に確認してください。

よくある質問

匿名査定と訪問査定、どちらから始めるべきですか?

まず匿名査定で売却相場のレンジを確認し、納得できる金額帯が分かったら訪問査定に進む順番が、個人情報を渡す範囲を抑えながら売却相場を把握する方法です。

査定を依頼したら、売却しなければなりませんか?

査定の依頼だけで家の売却が確定するわけではありません。査定結果を見て家の売却をやめる判断もできますし、媒介契約を結ぶまでは家の売却の義務は発生しません。

相続した家で、まだ相続登記が済んでいない場合も査定は頼めますか?

査定自体は相続登記が済んでいなくても依頼できますが、実際に売却する際には相続登記を済ませておく必要があります。査定の段階で不動産会社に登記の状況を伝えておくと、手続きの見通しを早く確認できます。

何社くらいに査定を依頼するのが適切ですか?

目安として2〜3社程度の訪問査定を比較すると、査定額の根拠や対応の違いが見えやすくなります。依頼先が多すぎると、営業電話への対応の負担も増えます。

査定額が不動産会社ごとに大きく違う場合、どう判断すればよいですか?

差が大きい場合は、それぞれの査定額の根拠となる周辺の取引価格や成約事例を確認し、売却相場から大きく外れた金額は避け、根拠が明確な金額を基準に判断することが安全です。

家の査定をどこに頼むか迷ったときの進め方

家の査定は、匿名査定で売却相場のレンジをつかみ、複数の不動産会社に訪問査定を依頼して査定額の根拠と対応を比べることで、どこに頼むべきかの判断がしやすくなります。個人情報を渡す範囲を段階的に広げながら、根拠のある査定額を出す不動産会社を選ぶことが、媒介契約後の失敗を避ける進め方です。

ぜひ本記事の比較の視点を参考に、家の査定を焦らず進めてください。

出典

  • 国土交通省「宅地建物取引業法の施行状況調査」
  • 国土交通省 報道発表資料「令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果について」(2025年10月3日公表)
  • 国土交通省「不動産取引価格情報検索」
  • e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」
  • 2025年ノーベル賞発表報道(2025年10月5日前後)等による現在時点の確認
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