SHARE:

マンション価格の推移は?過去10年の相場変動をわかりやすく解説

自宅のマンション名で検索すると、周辺エリアで建設中の新築マンションの価格が上がったという記事と、同じマンション内の過去の取引価格を並べたサイトが同時に表示されます。国土交通省が公表する不動産価格指数(住宅)では、全国のマンション価格が2010年を基準値100として、長期的に上昇を続ける動きが示されています。

マンション価格の推移は、国土交通省の不動産価格指数や公益財団法人東日本不動産流通機構が公表する成約価格のデータで確認でき、氏名や電話番号を入力しなくても匿名で傾向をつかめます。2026年9月時点で公開されているデータをもとに、築年数や立地ごとの違いを読み解くことが、売却の判断材料になります。

本記事では、過去10年のマンション価格の推移と、今後の価格を左右する要因、営業電話を受けずに売却相場を調べる方法を解説します。

この記事はこんな方に向いています

  • 築18年のマンションを売るか迷い、まず過去10年の価格推移を調べて今が売り時か判断したい48歳の方
  • 個人情報を渡さずに相場の傾向だけを知りたく、営業電話を避けてスマホで情報収集している方
  • 周辺エリアの新築価格の上昇が自分の中古マンションにどう影響するのか気になっているという方

マンション価格の推移を確認できる公的データとは

マンション価格の推移を調べるとき、最初に確認したいのは国土交通省が毎月公表している不動産価格指数(住宅)です。全国の不動産取引価格をもとに指数化した統計で、都道府県や地方ブロックごとの動きも公開されています。氏名や電話番号の入力は不要で、誰でも無料で見られます。

国土交通省の土地総合情報システムでは、実際に成立した取引価格の情報も検索できます。こちらも匿名のまま、過去の成約事例を地域ごとに調べられます。公益財団法人東日本不動産流通機構が公表する月例マーケットウォッチも、首都圏の中古マンション成約価格の動きをまとめた資料として参照されています。

不動産には取引価格・指数・査定価格など複数の見方があります。これとは別に、不動産には実勢価格・公示地価・基準地価・路線価(相続税評価額)・固定資産税評価額という5つの評価額があり、一物五価(いちぶつごか)と呼ばれています。どの数字を見ているかを混同すると、売却相場の判断を誤りやすくなります。価格の種類の違いは一物五価とは|不動産の5つの価格の違いで解説しています。

国土交通省のデータはあくまで全国・地域単位の指数です。自分のマンション1室の価格を知るには、別途査定が必要になります。

過去10年の中古マンション価格の推移|国土交通省の指数で見る変動

国土交通省の不動産価格指数(住宅)によると、マンションの価格指数は過去10年を通じて上昇基調が続いています。特に首都圏や近畿圏といった大都市圏では、人口の都心集中や建築コストの上昇を背景に、指数の上昇幅が地方圏より大きい傾向が見られます。

一方で、すべての地域が同じペースで上昇したわけではありません。駅からの距離や築年数によって、同じエリア内でも価格の動き方に差が出ており、指数だけでは個別のマンションの価格を判断できない点に注意が必要です。全国平均の指数が上がっていても、自分のマンションが同じように値上がりしているとは限りません。

指数のグラフは右肩上がりでも、築古の郊外マンションは別の動きをしていることがあります。全国平均と自分の物件を分けて見てください。

新築マンション価格の上昇は中古マンション価格にどう影響する?

新築マンション価格が上がっている背景

新築マンションの価格が上がっている背景には、建築コストや人件費の上昇、都心部の用地不足があります。新築マンションの分譲価格が上がると、同じ予算で買える部屋の選択肢が狭くなり、新築を見送って中古マンションに目を向ける買主が増える傾向があります。

中古マンション価格への波及の仕方

新築価格の上昇が中古マンション価格に波及するのは、新築と立地・規模の近い中古マンションに限られます。駅からの距離や間取りが似ている物件は、新築との価格差が注目されて需要が集まりやすく、逆に新築との立地差が大きい郊外のマンションでは、波及の効果が小さくなります。

「近所の新築が高く売れた」というニュースが、自分のマンションにそのまま当てはまるかは立地次第です。過度な期待は禁物です。

査定価格が決まる仕組み|立地・築年数・管理状態で変わるマンションの価格

立地と築年数が与える影響

マンションの査定価格は、駅からの距離や周辺の生活環境といった立地の条件に加え、築年数と耐震基準の違いが大きく影響します。1981年の新耐震基準の前後で建てられたかどうかは、査定上の評価や買主の安心感に関わる要素として扱われます。築年数と耐震基準が査定にどう響くかは、築年数・耐震基準・管理状態が査定に与える影響で解説しています。

管理状態とリフォーム歴の扱われ方

共有部分の管理状態や修繕計画の有無も、査定価格を左右します。室内のリフォーム歴は一定の評価につながりますが、過度なリフォームが必ずしも査定額の上積みに結びつくわけではありません。リフォーム歴や劣化が査定にどう反映されるかは、リフォーム歴・劣化は査定にどう響く?損しない準備で解説しています。

管理組合の修繕計画書は査定時に求められる書類の一つです。手元にあるか、早めに確認しておくと準備がスムーズです。

今後のマンション価格はどうなる?上昇要因と下落要因

今後のマンション価格を左右する上昇要因としては、建築コストの高止まりと、都心部での再開発や用地不足が挙げられます。供給が限られるエリアでは、既存の中古マンション価格が下支えされやすい状況が続くと見られています。

一方で、人口減少が進む地域や、駅から遠く築年数の古いマンションが集まる団地型のエリアでは、空室率の上昇とともに価格が下落する要因を抱えています。今後のマンション価格は全国一律には動かず、立地によって上昇と下落が同時に進むと考えておく必要があります。

「今後上がるか下がるか」は断定できません。地域の供給計画や人口動態を定期的にチェックすることをおすすめします。

営業電話なしでマンション価格の相場を調べる方法

個人情報を渡さずにマンション価格の相場だけを知りたい場合、国土交通省の不動産価格指数や土地総合情報システムで地域全体の傾向を確認する方法があります。これらは氏名や電話番号を入力せずに利用できます。

自分のマンション1室の価格に近い数字を知りたい場合は、匿名査定というサービスがあります。匿名査定は、物件情報だけを入力して概算の価格帯を受け取れる仕組みで、不動産会社から営業電話がかかってくる一括査定とは仕組みが異なります。両者の違いは、匿名査定と一括査定の違い|営業電話なしで相場を知る使い分けで解説しています。

匿名査定の結果は概算です。実際に売却を進める段階になったら、訪問査定で詳しい金額を確認してください。

売却時にかかる税金と諸費用|手元に残るマンション価格の目安

マンション価格が上がっていても、売却代金の全額が手元に残るわけではありません。売却益が出た場合は譲渡所得税がかかり、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える長期譲渡か、5年以下の短期譲渡かで税率が変わります。これに加えて、仲介手数料や登記関連の諸費用もかかります。

下の図は、3000万円でマンションを売却したケースの概算の内訳です。実際の金額は所有期間や控除の適用状況によって大きく変わります。

手元に残る 約75%
税金
諸費用

※3000万円で売却・長期譲渡・控除適用なしの概算例(2026年9月時点)

この図のとおり、控除が適用されない長期譲渡の例でも、税金と諸費用で売却代金の4分の1前後が差し引かれる計算になります。マイホームを売ったときの特別控除など、条件を満たせば税負担が軽くなる制度もあるため、最新の適用条件は税務署や専門家に確認することをおすすめします。

控除の適用には確定申告が必要です。売却した年の翌年に申告を忘れると、控除が受けられなくなるので注意してください。

よくある質問

マンション価格は今後も上昇しますか?

全国一律には答えられません。建築コストの高止まりが続くエリアでは価格が下支えされやすい一方、人口減少が進む地域では下落要因を抱えています。立地ごとの供給計画や人口動態を確認する必要があります。

匿名で売却相場を調べられるサイトはありますか?

国土交通省の不動産価格指数や土地総合情報システムは、氏名や電話番号を入力せずに利用できます。より自分の部屋に近い価格帯を知りたい場合は、匿名査定というサービスを使う方法もあります。

中古マンションと新築マンションの価格差はどのくらいですか?

立地や規模によって差が大きく、一律の数字では示せません。新築と立地・規模の近い中古マンションほど、新築価格の動きに影響を受けやすい傾向があります。

築18年のマンションは売却に向いていますか?

築18年という年数だけで売却の向き不向きは決まりません。耐震基準や管理組合の修繕計画、周辺の新築マンション価格の動きなど、複数の要素を合わせて確認する必要があります。

価格が下落傾向にあるエリアを見分ける方法はありますか?

国土交通省の不動産価格指数を地域別に確認したうえで、人口動態や新築マンションの供給計画も合わせて見る方法があります。1つの指標だけで判断すると見誤りやすくなります。

マンション価格の推移を踏まえた売却の判断

マンション価格の推移は、国土交通省の不動産価格指数や東日本不動産流通機構の成約価格データで、匿名のまま確認できます。過去10年は大都市圏を中心に上昇基調が続いてきましたが、今後は立地によって上昇と下落が分かれていくと見られています。新築マンション価格の上昇がそのまま自分の中古マンションに当てはまるとは限らず、立地・築年数・管理状態といった個別の条件を確認することが欠かせません。ぜひ本記事のマンション価格の推移と調べ方を参考に、自分のマンションの今後を判断してください。

出典

  • 国土交通省「不動産価格指数(住宅)」
  • 国土交通省「土地総合情報システム」
  • 公益財団法人東日本不動産流通機構「月例マーケットウォッチ」
  • 国税庁 No.3202「譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3202.htm
  • 東急リバブル「一物五価とは」https://www.livable.co.jp/l-note/question/g12927/
あなたへのおすすめ